こんにちは。Day1 キャリア です。
システム開発は、完成まで一人で取り組むのではなく、チームを形成しプロジェクトとして行うことが一般的です。
プロジェクトをうまくマネジメントし成功に導くことで、顧客への提供価値を最大化することができます。
そのためには、プロジェクトマネジメントの原理・原則を理解することが重要です。
この記事ではプロジェクトマネジメントの概要、必要なスキル、注意点を解説します。プロジェクトマネジメントの基礎を知りたい方はぜひ参考にしてください。
この記事について
- プロジェクトマネジメントとは?について分かります。
- 具体的なプロジェクトマネジメントの要素と必要なスキルが分かります。
- たった3分で読めます。
こんな方は必ず読んでください
- プロジェクトマネジメントに興味がある方。
- プロジェクトマネージャーの具体的な仕事内容のイメージがついていない方。
- ITコンサルタントとして活躍したい方。
この記事の信頼性
- 本記事を執筆する筆者はこれまでITコンサルタントとして活動し、多くの企業を支援してきました。
- 複数のITコンサルタントの方へのインタビューを通し、記事の信頼性を確認しています。
- 広告が目的ではないため、正しい知識を身につけることができます。
それでは解説していきます。
プロジェクトの定義
まず「プロジェクト」の定義について解説します。
プロジェクトマネジメントに関する原理・原則を体系化した代表的なものにPMBOK(Project Management Body of Knowledge)があります。
PMBOKではプロジェクトを以下のように定義しています。
”独自”のプロダクト、サービス、所産を創造するために実施される”有期的な業務”である
この「独自」という所と「有期的な業務」という所がポイントです。
プロジェクトには1つとして同じものはなく、それぞれで難しさや注力すべき点が異なります。
更に必ず期限が存在します。そのため、プロジェクトを成功させて顧客への提供価値を最大化するためには、様々な知識やスキルが必要となります。
プロジェクトマネジメントとは?
それでは、プロジェクトマネジメントとは一体何なのでしょうか。
プロジェクトマネジメントとはプロジェクトの成功、ひいては顧客が目指す価値を実現するために行うものです。
主にQ(品質)・C(コスト)・D(納期)・S(スコープ)を管理します。
そして、プロジェクトマネジメントする人のことを「プロジェクトマネージャー」と呼びます。
このように記載すると、プロジェクトマネージャーだけがプロジェクトマネジメントの知識や技法を身に付ければ良いと思うかもしれません。
しかし実際にはプロジェクトに参加する全ての人がプロジェクトマネジメントを理解することで、より円滑に推進することができます。
プロジェクトマネジメントを身に付けるメリット
次にプロジェクトマネジメントを身に付けるメリットについて、特に重要な2点を紹介します。
その1:一貫性を持ったマネジメントができる
システム開発のプロジェクトは一朝一夕に完了するものではありません。
プロジェクトの期間中、その特性を踏まえて一貫した取り組みを行います。
プロジェクトマネジメントを身に付けることで、プロジェクトの一貫性が取りやすくなります。
その2:マネジメントの抜け漏れを検知できる
プロジェクトマネジメントを行う際に目下の課題解決に没頭すると、考慮漏れが生じ、大きな手戻りに繋がるかもしれません。
ですが、プロジェクトマネジメントには既にご紹介したPMBOKのように先人たちのノウハウが体系立てて整理されたものがあります。
マネジメントの基本を理解した上で、これらを参照することで、早期に抜け漏れに気付くことができます。
プロジェクトマネジメントに必要なスキル
それではプロジェクトマネジメントにはどういったスキルが必要なのか確認していきましょう。
プロジェクトマネジメント手法への習熟
まず1つ目はプロジェクトマネジメント手法に習熟することです。
一言でプロジェクトマネジメント手法と言っても、その範囲は多岐に渡ります。
例えば、冒頭でご紹介したPMBOKは12の原理・原則と8つのパフォーマンス領域から成ります。
また代表的な開発手法としてウォーターフォールやアジャイル、その両者を掛け合わせて実施するハイブリット等が挙げられます。
それぞれの手法毎にどういったプロジェクトに適しているのか、どのようにマネジメントしたらよいのか、長所や短所が異なります。
そのため、自分のプロジェクトに合わせて選択する必要があります。
なお、これらの手法に関しては研修や書籍で学ぶこともできます。
ですが、実務の中で実践し自分なりに改善を積み重ねていくことが習熟への一番の近道だと思います。
顧客業務への習熟
プロジェクトを通じて顧客が目指す価値を実現するためには、顧客以上に顧客業務に精通する必要があります。
例えば顧客から「Aという機能を作りたい」という要望をもらったとします。
その場合に背景や目的に着目して確認することで、プロジェクトのスコープと品質レベル等の特性を正しく理解することができます。
システム開発技術への習熟
プロジェクトマネジメントするためには、システム開発技術への習熟も必要です。
これも範囲が広いです。例えばクラウド等の基盤、その上で実行するアプリケーションのフレームワーク、JAVA等の開発言語知識等が挙げられます。
これらの知識はプロジェクトマネジメントには関係ないと思うかもしれません。
ですが、マネジメントするためにはプロジェクトで必要なタスクと、その期間と人数を把握する必要があります。
その際に技術知識があると、タスクの大きさや勘所が把握でき、開発者とのコミュニケーションもスムーズになります。
プロジェクトマネジメントの重要な要素
それではプロジェクトマネジメントで重要な要素をご紹介します。
PMBOKには12の原理・原則と8つのパフォーマンス領域があるので、どこから始めたらよいか分からない場合があるかと思います。
そのような時はまずQ(品質)・C(コスト)・D(納期)・S(スコープ)をマネジメントできるようになるのが先決です。
S(スコープ)は、「何を作るのか」という部分です。
これはプロジェクトの目標やそのプロジェクトを通じてどういった価値を実現するのかに直結しています。
Q(品質)・C(コスト)・D(納期)は「どういった品質で、いくらで、いつまでに」という部分です。これは価値実現の際の顧客満足度に直結しています。
いずれもプロジェクトの成功には欠かせない要素です。
なお、このQCDSに求められるレベルは各プロジェクトによって異なります。
そのため、自身のプロジェクトの特性を踏まえ、適切なマネジメントを選択していく必要があります。
プロジェクトマネジメントの流れ

プロジェクトマネジメントする際の流れは、大きく「立上げ→計画→実行→チェック・調整→振り返り」に分けられます。
プロジェクト期間中、「計画→実行→チェック・調整」の部分は繰り返し行います。
ここではそれぞれについて詳細を確認していきましょう。
立上げ
立上げ時点ではまずプロジェクトの社内外メンバーとの関係を構築し、スコープを定め、プロジェクト計画書を作成します。
プロジェクトメンバーとの関係構築に当たっては、キックオフミーティングを開催し、顔合わせとお互いの役割を把握します。
それだけでなく、人となりへの理解を深めておくとその後のチーム形成がしやすくなると思います。
プロジェクトのスコープに関しては、顧客へのヒアリング等を通じて、システム化の範囲を定めていきます。
この際に顧客の要件の固まり度合いを見極め、適切な開発手法を選択しプロジェクト計画書の作成を進める必要があります。
プロジェクト計画書にはQCDSといった各要素の管理メトリクスやその確認方法と頻度、問題が発生した場合の対処について定めます。
このプロジェクト計画書は作成して終了ではありません。プロジェクトメンバ全員で読み合わせし、プロジェクトの目的や進め方に関して意識統一を図ることが重要です。
計画
計画段階では具体的なタスクとそのスケジュール、リソースの計画を立てていきます。
ここではスコープ定義に従い、その実現に向けたタスクを抜け漏れなく洗い出すことが重要です。
タスクを抜け漏れなく洗い出したら、次はそのスケジュールと必要なスキルを見極めて適切なリソース(人)をアサインします。
実行・チェック・調整
次に実行段階では計画通りに動いているか確認し、問題を検知した場合は解決を図るよう調整します。場合によっては計画の見直しを行います。
この段階では必要に応じて現地に出向き、成果物や状況をプロジェクトマネージャー自身が確認することが重要です。
例えばプロジェクトメンバーからタスク完了の報告を受けても、成果物が求められた品質に到達していない可能性があります。
またチームメンバーから「揉めている」と報告を受けた場合も、直接対象メンバーから話を聞くことで、実際の状況を正確に把握できます。
このようにプロジェクトマネージャーがタイムリーに現地現物を確認することが不可欠です。
そうすることで、問題解決に向けたアクションを早期に実行し、適切な計画へと見直ししていくことができます。
またプロジェクトが進行していく中で、顧客から変更要望を受ける場合もあります。
その際は変更のスコープを確定し、プロジェクト計画書に定めた変更の手続きに則り、対応を進めていきます。
振り返り
一通りここまでのプロセスを追えたら、プロジェクトメンバー全員での振り返りが有効です。
振り返りをすることで、次回のプロジェクトで活かせる気付きを得ることができます。
振り返りのやり方は色々ありますが、「KPT法」を用いるのもおススメです。
KPT法とはKeep、Problem、Tryの頭文字を取ったもので、続けたいこと、問題だと思っていること、問題事項に対する解決策を指しています。
プロジェクトメンバそれぞれがKPTを洗い出した上で収集し、それを元にプロジェクト全体で振り返りを行います。KPT法により問題の解決策まで議論することで、プロジェクトマネージャーだけでは気付けなかった新たな発見が得られます。
ここで出た意見を次のプロジェクトに活かすべき教訓として蓄積します。
プロジェクトマネジメントにおける注意点
次にプロジェクトマネジメントを行う際の注意点について以下2点を紹介します。
- プロジェクト関係者間で協力的な関係を築く
- 状況に応じてテーラリングする
プロジェクト関係者間で協力的な関係を築く
ここまでではあまり触れていませんでしたが、プロジェクトマネジメントに当たり、とても大切なことがあります。
それはプロジェクト関係者間で協力的な関係を築くということです。
プロジェクトでは1人で動くのではなく、チームで1つの成果を目指して動いていきます。
そのため、チーム内の人間関係がプロジェクトの成功に大きくかかわっていると言っても過言ではありません。
仮に誰かがミスをした際に、ひたすら責め立てるチームだと互いに委縮してしまい、100%の力を出すのは難しいと思います。
そうではなく、ミスをしても原因と対策をフラットに話し合える前向きなチームこそ、成果をより効率的に実現できるでしょう。
また、社内のチームに限らず顧客等の社外のステークホルダとの間でも同様に重要です。
顧客との間で信頼関係が築けていると、有事の際の早急な対応や、次のプロジェクトの獲得に繋がるかもしれません。
このように、プロジェクトマネージャーはプロジェクト関係者との間で人間関係を円滑に保つことにも注力するべきです。
状況に応じてテーラリングする
ここまで述べたプロジェクトマネジメントの要素や流れはあくまで一般論であり、個々のプロジェクトで何を重視するべきか異なります。
例えば1つの誤りも許されないようなミッションクリティカルな金融システムでは、納期やコストよりも品質が重視されるでしょう。
また逆に一刻も早いサービス開始を目指している法人向けのシステムでは、品質やコストよりも納期が重視されると思います。
このように個々のプロジェクトによって、何を重視するべきか異なります。
そのため、プロジェクトマネージャーはプロジェクトの特性を見極め、重点管理する領域を定めることが重要です。
重点管理する領域に関してはマネジメントの頻度や内容を手厚くします。
また逆にそうではない領域は頻度や内容を薄くするという対応を取りテーラリングします。
更にそれだけではなく、どこを重点管理するのか顧客と目線合わせすることが有効です。
そうすることで、プロジェクトを進める中で問題が発生した際にも顧客との調整が容易になるでしょう。
まとめ
以上、「システム開発のプロジェクトマネジメントで重要なポイント」について解説しました。
プロジェクトマネジメントの目的は、プロジェクトを成功に導き、顧客が目指す価値を最大化することです。
そのためには、プロジェクトマネージャー以外のメンバーもその全体像を理解しておくことが重要です。
またプロジェクトマネージャーはプロジェクト管理技法を身に付けるのみではなく、システム開発技術や顧客業務知識といった幅広い知識や対人スキル等を磨き続けることも重要です。
この記事をきっかけとして、プロジェクトマネジメントへの理解を深めることができたら幸いです。
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