こんにちは。Day1 キャリア です。
企業の商品やサービスを顧客へ届けるために、マーケティングは欠かせません。
その中でもWeb上での施策を実施したマーケティング行為を「Webマーケティング」と言います。
商品やサービスを販促する際に、「ネットで買い物をする」という行為が日常的になっている現在において、Web上でのマーケティングはもはや必須です。
実際、経済産業省が発表したレポートによると、国内におけるBtoC-ECの市場規模は2021年時点で約20兆円以上と、その成長速度の速さが分かります。

出典:経済産業省(https://www.meti.go.jp/press/2022/08/20220812005/20220812005.html)
そのため企業においても「Webマーケティング」スキルを持った人材を獲得するニーズが高まっており、その中でもWebマーケティング戦略を立案できる「Webマーケティングコンサルタント」のニーズは年々増加しています。
では「Webマーケター」と「Webマーケティングコンサルタント」とは具体的にどう違うの?
「Webマーケティングコンサルタント」になるにはどのようなスキルが必要なの?
今回は、そんな「Webマーケティングコンサルタント」に関する疑問を分かりやすく解説していきます。
これから「Webマーケティングコンサルタント」を目指す方、必見です。
この記事について
- Webマーケティングコンサルタントとは?について分かります。
- Webマーケターとの違いが分かります。
- Webマーケティングコンサルタントに必要なスキル、なり方が分かります。
こんな方は必ず読んでください
- Webマーケティングコンサルタントへのキャリアチェンジをお考えの方。
- Webマーケティング領域で年収を上げたい方。
- Webマーケティングスキルを上げたい方。
この記事の信頼性
- 本記事を執筆する筆者は、現役Webマーケティングコンサルタントとして数多くの企業のマーケティング戦略立案を支援してきました。
- 多数のWebマーケティングコンサルタントへのインタビューを通し、記事の信頼性を確認しています。
- 広告やWebマーケティングツールの紹介が目的ではないため、正しい知識を身につけることができます。
それでは解説していきます。
Webマーケティングとは?
そもそも「Webマーケティング」とは何でしょうか。あなたは正しく理解できていますか?
「Webマーケティング」とは、市場や顧客ニーズを調査し、開発された商品やサービスを市場に出すための戦略やプランを立て、それを実行して顧客に商品やサービスを販売するための活動を「Web」という媒体を中心に設計から実行までを行うことを指します。
Webマーケティング活動は、商品・サービス開発、ブランディング、広告、プロモーションなど様々な手法があり、企業の経営戦略にも欠かせない重要な要素になります。
Webを活用しながらマーケティング活動を行うWebマーケターは、WebサイトやSNSなどのオンラインメディアを活用して、ターゲットとなる顧客にアプローチ・販売していきます。
Webサイトの制作や運用、SEO対策、リスティング広告、SNS運用、アフィリエイトなど、様々なスキル・知識が求められます。
Webマーケティングコンサルタントとは?
それでは「Webマーケティングコンサルタント」とはどのような仕事なのでしょうか。
ここでは「Webマーケター」との違いについてみていきます。
「Webマーケティングコンサルタント」と「Webマーケター」の主な違いは、Webマーケティング活動における役割の違いにある、と言えます。
具体的には、以下Webマーケティング施策を実行するまでの流れにおいて、マーケティング戦略の立案とWebマーケティング戦略の立案を行うのが「Webマーケティングコンサルタント」、個別Webマーケティング施策の実行を行うのが「Webマーケター」と定義できます。
「Webマーケティングコンサルタント」は、企業の経営戦略を元に、どのように企業の商品やサービスを拡販していくかを考え(=マーケティング戦略の立案)、その中でもWeb上でのマーケティング活動をどのように行なっていくかの方向性を決める(=Webマーケティング戦略の立案)役割を担います。
例えば、ある特定のライフスタイルを持つターゲット層を決めた場合、そのターゲット層に届くような露出方法・SNSでの発信内容・LPの構成・購買までのカスタマージャーニー等のマーケティング施策が全て破綻なく繋がるように設計します。
このようにある目的のために個別具体的なWebマーケティング施策の全体設計を行うことが「Webマーケティングコンサルタント」の役割と言えます。
一方で「Webマーケター」は、決められたWebマーケティング戦略を元に、個別のマーケティング施策を実行し運用する人を指します。
例えば、SNSでの情報発信やコンテンツ作成、LP制作や運用、データ分析を元にしたPDCA実施、等具体的にツールを駆使して直接顧客と対話しながらマーケティング活動を行います。
「Webマーケティングコンサルタント」は戦略の立案を、「Webマーケター」は戦略の実行を、する役割と覚えておきましょう。
Webマーケティングコンサルタントの仕事内容
それでは具体的にマーケティングコンサルタントの仕事内容はどのようなものなのでしょうか。
企業や業界によっても異なる部分はありますが、一般的には以下のような仕事内容があり、多岐にわたります。
・市場調査
商品やサービスを市場に流通させるために、ターゲット顧客の分析や市場動向の調査を行います。
マーケティングを行ううえでの起点になるので、非常に大事なプロセス・業務になります。
この市場調査で得たデータを元に、マーケティング戦略をプランニングしていきます。
・ブランディング
ブランディングは、商品やサービスを識別し、顧客に認知してもらうことや自社への信用・信頼を獲得するなどの重要な役割を持ちます。
ロゴやデザインの設計、広告やプロモーション、SNS運用など様々な手法を用いながらブランドイメージを構築していきます。
・プロモーション
商品やサービスを販売するためには、顧客に対してのアプローチ・セールスが必要になってきます。
テレビや新聞などでのマス広告、GoogleやYahooなどでのリスティング広告、YouTubeやInstagramなどでのSNS広告、イベント開催などを企画・実施します。
・デジタルマーケティング
「プロモーション」と重複している部分もありますが、インターネットやSNSなどのデジタルメディアを活用して、商品やサービスをPRすることです。
オウンドメディア運用やSEO対策、SNS運用、コンテンツマーケティングなど、仕事内容は多岐にわたります。
・成果検証→施策改善
「ブランディング」「プロモーション」「デジタルマーケティング」を行うことで得れたデータを分析・検証→施策改善をしていく必要があります。
成果の良い施策はさらにスケールするためになにが必要か、成果の悪い施策はなにが悪かったのかなどを分析して、それを元に繰り返し改善をしていき効果を高めていきます。
・顧客とのコミュニケーション、アフターサービス
商品やサービスへの顧客からの質問や不満などに対して、適切に対応することで顧客満足度やブランドイメージの向上へ繋げることができます。
販売後のアフターサービスも、顧客との大事なコミュニケーションの機会になります。
主に、電話やメールやSNSなどが顧客とのコミュニケーションツールとして使用されます。
・リードジェネレーション
商品やサービスに興味を持つ潜在顧客を見つけ出し、見込み顧客を獲得する活動を指します。
Webサイトの問い合わせフォームやメール、インバウンドマーケティング、セミナーや展示会の開催などがあります。
これらWebマーケティングに関わる仕事内容のうち、Webマーケティングコンサルタントは実際に実行までは行わず、戦略の策定やダイレクションを担うことが多いです。
一方でそれぞれの業務に関する知識なしでは、戦略も策定できないので苦手な分野があれば克服できるようにしましょう。
Webマーケティングコンサルタントに必要なスキル
Webマーケティングコンサルタントは、商品やサービスを市場に出すために統合的な戦略を立てなければならず、様々なスキルや経験が必要になります。
以下にWebマーケティングコンサルタントが身につけるべきスキルを5つ紹介します。
1. 市場調査スキル
ターゲット顧客のニーズや市場動向の情報収集をして分析するスキルです。
市場調査は、企業の経営戦略や今後の存続に大きな影響を及ぼすため、欠かすことのできない活動・情報源になります。
顧客ニーズや消費者行動、競合商品の価格、トレンドなどを調査・分析する必要があります。
2. ブランディングスキル
企業や商品、サービスのブランドイメージを高めるスキルです。
上手くブランディングができることによって、知名度の向上だけでなく、顧客からの信頼や信用を得ることできます。
3. デジタルマーケティングスキル
インターネットやSNSなどのデジタルメディアを活用してマーケティングをスキルです。
Webマーケティングコンサルタントは、Webサイト運用やSEO対策、SEM、SNS(Twitter・Instagram・YouTubeなど)マーケティング、インフルエンサーマーケティンなどのデジタルマーケティング手法を理解し、それぞれのメリット・デメリットを把握した上で手法を設計することが必要になってきます。
インターネットを活用してデータ収集や分析を行うため、顧客ニーズをより正確に把握することができます。
4. コミュニケーションスキル
Webマーケティングコンサルタントは、顧客や社内・社外の関係者とのコミュニケーションを取ることが多くあります。
ニーズのミスマッチ防止や円滑にマーケティング活動を行うために必要なスキルです。
5. クリエイティブシンキングスキル
マーケティングにおいて、新しいアイデアを生み出すことや創造力も求められます。
先天的にクリエイティブ思考を持っている方もいますが、そうではない方も当然います。
後者の方でも、新しい環境や新しい人に会うこと、未体験のことにチャレンジする、違うジャンルに触れてみるなどで、徐々にクリエイティブな思考力を身に付けることができます。
Webマーケティングコンサルタントの年収
それではWebマーケティングコンサルタントになったらどれくらいの年収になるのでしょうか。気になりますよね。
どの業界でも言えることではありますが、企業や業種、経験、スキルなどによって変動してきます。
例えばWebマーケターの平均年収は約500万円と言われており、日本のサラリーマンの平均年収より高くなっています。
一方で主に戦略策定を行うWebマーケティングコンサルタントの平均年収は約800万円と言われます。
現代においてWebマーケティングの重要性はますます高まってきているので、Webマーケティングのスペシャリストになることや、実力主義の企業で成果を出すことで、年収1000万円以上を稼げるケースはさほど珍しいことではありません。
また、Webマーケティングスキルを持つ人材は不足傾向にあるので、しっかりとしたスキル・知識を身に付けることで、十分将来性・希少価値があると言えるでしょう。
Webマーケティングコンサルタントに向いている人とは?
Webマーケティングコンサルタントになるには前述した通り様々なスキルが求められますが、以下の特徴に当てはまる人はWebマーケティングコンサルタントに向いている可能性があると言えるでしょう。
・戦略を立てるのが好きな人
・コミュニケーション能力に自信のある人
・分析力や情報収集力に自信のある人
・新しいアイデアを生み出すことが得意な人
・市場のトレンドに敏感な人
・臨機応変に対応できる人
もちろん、これらのような特徴や能力がないとWebマーケティングコンサルタントにはなれないという訳ではありませんが、現在Webマーケティングコンサルタントとして活躍している方々はこれらの特徴を兼ね備えている場合が多いのではないかと思います。
また、Webの世界はものすごいスピードで変化しているので、日々変化に付いて行けるような熱意や新しいことにチャレンジする意欲なども求められます。
Webマーケティングコンサルタントにおすすめの資格
Webマーケティングコンサルタントになるために、必ず資格取得や認定試験を受けなければならないという訳ではありません。
資格や認定試験は、自身のスキルや知識を証明するための試験になるので、就職活動の際やキャリアアップの点においては有利に働くことがあります。
Webマーケティングコンサルタントとして転職するにあたり、持っていると有利なWebマーケティング関連の資格を8つ紹介します。
1. マーケティング・ビジネス実務検定
マーケティングの幅広い実務知識が問われる。マーケティング理論だけでなく、実践的な知識や時事情報、実務事例などを身に付けられる。
2. マーケティング検定
マーケティングの基礎概念や応用力が問われる。内閣府の認定を受けた民間資格で、大手企業の研修でも採用されている。
3. ネットマーケティング検定
Webマーケティングに特化しており、プロモーションや集客、ブランディングスキルを身に付けることができる。
4. ウェブ解析士
ウェブ解析の基礎からデータ指標の活用方法などが問われる。上級資格として、「上級ウェブ解析士」「ウェブ解析士マスター」もある。
5. データ解析士
実践的なデータの解析や活用を学ぶことができる。「多変量解析講座」を修了後に「データ解析士」の認定資格を受けられる。
6. Webアナリスト検定
Googleアナリティクスについての知識やデータ分析を学ぶことができる。ハードルが低く、初心者の方にもおすすめ。
7. Google広告認定資格
Google広告に関する知識やスキルを証明することができる。「検索広告認定資格」「ディスプレイ広告認定資格」「測定認定資格」などがある。
8. GAIQ(Google Analytics Individual Qualification)
アクセス解析ツールであるGoogleアナリティクスについての、基礎知識や知識レベルが問われる。
上記のように、Webマーケティング関連の資格や認定試験は様々なものがあります。
資格がないと仕事が出来ないわけではないので、今後のキャリアのために見合った資格取得をしてみてはいかがでしょうか。
Webマーケティングコンサルタントの転職先
Webマーケティングコンサルタントになるための転職先のタイプには様々な選択肢があります。
どのような企業に勤めるかによって、またはフリーランスとして活動するか、によってWebマーケティングコンサルタントとしての仕事内容やキャリアは大きく異なってきます。
・大企業
大企業は、商品やサービスのブランド力が高く、市場シェアも大きいためWebマーケティングコンサルタントとして転職する難易度も高い傾向にあります。
大企業でのWebマーケティングコンサルタントの仕事は規模の大きなマーケティング戦略に携わることができ、社会に与えるインパクトも大きいため、その分やりがいを感じることができます。
しかしその規模の大きさから、競争が激しくプレッシャーも大きいことが一般的です。
・中小企業
大企業に比べて、企業規模(社員数や業績など)は小さいものの、中小企業ならではの柔軟なマーケティング戦略を企画・実施することができたり、新しいアイデアを試すこともできます。
また、経験やスキルがない人でも求人にエントリーしやすい傾向にあります。
・ベンチャー企業
ベンチャー企業とは明確な定義はありませんが、一般的に独自の技術やサービスを提供する設立年数の若い企業のことを指します。
資金や人材も限られているため、様々な業務にチャレンジできるケースが多く、多種多様な経験を積むことができます。
また、従業員が少ないので一人一人がより強い責任感も持つ必要があり、それらを乗り越えながら仕事をすることで、個人の成長スピードも早くなるでしょう。
・フリーランス
近年はフリーランスとして活動するWebマーケティングコンサルタントも増えています。
自身で仕事の業務量を柔軟にコントロールでき、かつ自身が得意な案件のみを選んで携わることができるので自由度が比較的高いのが特徴です。
一方で、安定して案件が獲得できなかったり、新しいスキルや技術が身につきにくかったりするのでフリーランスとして活動する場合は、相応のスキルが必要な点に注意です。
最後に
以上、「Webマーケティングコンサルタントになるには」について解説しました。
本記事で解説した通り、Webマーケティングコンサルタントには様々なスキル(市場調査・デジタルマーケティング・ブランディングなど)が必要になってきます。
いきなり全てのスキルを身に付けることは不可能なことなので、今後の自分のキャリアも見据えながら、徐々にスキルアップや経験を積むようにしていきましょう。
Webマーケティング業界は人材が不足しているため、プロフェッショナルなマーケターに成長することができれば、自分自身の市場価値も高まり、それ相応の報酬も手に入れることができる魅力的な業界であると思います。
なお本記事を執筆しているKICK ZA ISSUE株式会社では日本全国のコンサルタントが集まる「コンサルデータバンク」というサービスを運営しています。
「コンサルデータバンク」にはWebマーケティングに強みのあるマーケティングコンサルタントが多く登録しています。
1時間のスポット案件から中長期のプロジェクト案件まで幅広く掲載されており、Webマーケティングコンサルタントを求める企業に出会うことができます。
まずは副業からWebマーケティングコンサルタントとしての活動をスタートし、徐々に独立していくのもおすすめです。
また「コンサルデータバンク」にはマーケティングに関するノウハウや、他のコンサルタントとの交流ができる機能が充実していますので、これからWebマーケティングコンサルタントになる方は必見です。
詳しくは こちら
以上、最後までお読みいただきありがとうございます!
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