こんにちは。Day1 キャリア です。
昨今、WEBマーケティング業界において一種のバズワードとも言える、「SNSマーケティング」。
しかしその実態は何なのか、SNSをどうマーケティングに活用するのか、そのメリットやデメリットは何か、意外と詳細はわからないという方も少なくないのではないでしょうか。
今回はSNSマーケティングの概要をまとめるとともに、具体的にどのようなSNSを活用すれば良いのか、その特徴から実例を挙げながら徹底解説します!
この記事について
- SNSマーケティングとは?について分かります。
- 具体的なSNSの種類とそれぞれの活用方法が分かります。
- たった3分で読めます。
こんな方は必ず読んでください
- SNSマーケティングを始めたいが何からやれば良いか分からない方。
- SNSマーケティングの成功事例を知りたい方。
- SNSマーケティングを自社で運用したい方。
この記事の信頼性
- 本記事を執筆する筆者はこれまでSNSコンサルタントとして活動し、多くの企業のSNSマーケティングを支援してきました。
- 複数のSNSコンサルタントの方へのインタビューを通し、記事の信頼性を確認しています。
- 広告やSNSマーケティングツールの紹介が目的ではないため、正しい知識を身につけることができます。
それでは解説していきます。
SNSマーケティングとは?
SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を使って行うマーケティング活動全般を総称して、「SNSマーケティング」と呼びます。
より具体的には、企業がSNS上に自社のアカウントを開設し、利用者とコミュニケーションをとったり、SNS上に広告を出稿したり、等といった形で展開されます。
デジタル/WEBマーケティングの戦略立案に際し、
- 顧客との接点となりうるメディアを自社が所有する「オウンドメディア」
- 広告のように金銭を支払って発信する場を購入する「ペイドメディア」
- 双方向のコミュニケーションにより利用者からの評判などを受ける(earn)「アーンドメディア」
の三つに一般的に分類して考えられます。
TwitterやFacebook、InstagramなどのSNSは、3のアーンドメディアに該当します。
また、クチコミサイトやブログなどもアーンドメディアに含まれます。
SNSマーケティングの必要性と効果
SNSの特徴のひとつは、何と言ってもその高い拡散力にあります。
今の時代、情報はTwitterの「リツイート」やFacebookやInstagramの「シェア」といった機能により驚くべき速さで拡散されます。
必要なメッセージを「広く」「速やかに」届けることが可能です。
また、SNSは利用者同士の「つながり」を基盤としたサービスであり、つながり間での「信頼」がよい影響をもたらします。
このようなSNSの特徴をうまく取り入れることで高い効果を狙えるのが、SNSマーケティングの最大のメリットと言えるでしょう。
ある調査(※1)によれば、SNSの情報をきっかけに、初めて利用するECサイトで商品を購入したことがあると答えた消費者は、代表的な6つのSNSのいずれでも50%を超えています。
この数字だけでもSNSが消費行動にインパクトを与えるというのは明白です。
出典:アライドアーキテクツ株式会社 SMMLab SNSをきっかけとした購買行動・口コミ行動調査結果
もちろん、商品の購入を促すことだけがSNSマーケティングではありません。
SNSマーケティングを行うことで、たとえば以下のような効果を期待できます。
- 製品・プロダクト・サービスの認知拡大
- 認知ユーザーへのさらなる情報提供による見込み顧客啓蒙
- 顧客ロイヤリティの向上
- 新商品発売前の市場状況の把握
代表的なSNS
さて、ソーシャルメディアにも様々なものがありますが、下記の表に2023年現在の代表的なサービスをまとめました。
メディア名 |
月間アクティブユーザー(MAU) |
ユーザー層 |
特徴 |
LINE |
9,000万人 |
年齢・性別を問わず幅広い層 |
代表的なメッセージツールとして普及。 |
|
2,600万人 |
30~50代中心 |
比較的高い年齢層に普及。実名によるリアルなつながりが特徴。 |
|
3,300万人 |
10~20代の若年層中心 |
写真や画像を中心としたサービスで、視覚面での訴求に適している。 |
|
4.500万人 |
20~30代中心 |
SNSとしては最古参サービスの一つ。リアルタイム性が高くスピーディな情報拡散が可能だが、投稿できる文字数に限りがある(140文字)。 |
YouTube |
6,500万人 |
年齢・性別を問わず幅広い層 |
動画配信を中心としたサービス。文字や画像のみのメディアに比べて表現力の高い訴求ができる。 |
TikTok |
950万人 |
10代中心 |
15秒~1分程度の動画配信を中心としたサービス。ユーザーの大半が10~20代の若年層である。 |
※MAUは2022年2月時点のデータです
上記の他、はてなブログやAmeba、noteなどのブログを中心としたサービス、LinkedInのようなビジネス系のサービスや、主に中国系の企業に利用されているWechatなども存在します。
前述のとおり媒体によって利用者層や特徴に違いがありますので、自社の製品・サービスにマッチしたものを選定することが何より大切です。
SNSの国内利用状況
続いて、日本国内におけるソーシャルメディアの利用状況を見てみましょう。
下記のグラフを見てもお分かりのように、国内最大のメッセンジャーとしてメッセージツールのインフラ的存在であるLINE、および動画配信を主体としたGoogleのサービスであるYouTubeがダントツで高いシェアを誇ります。
一方で、「ユーザー間での情報共有」を主目的に据えたTwitter、Facebook、Instagramの三大SNSの利用者数は概ね横並びとなっています。
年代別で見ると、10~20代の若年層ユーザーを多く抱えているのがTwitter、Instagram、TikTok、逆にFacebookは40代以降の高齢層に人気が高いことが伺えます。
総務省「令和2年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」
このように、様々なソーシャルメディアが幅広い年齢層に普及した結果、ユーザーによる投稿がインターネット上に蓄積。
それがGoogleなどによる検索結果にも影響を与えるようになってきています。
Google検索をトリガーとしてソーシャルメディアサイトを訪れ、閲覧した情報を更に自分のネットワークにシェアする…といった形で情報が拡散されていくことも珍しくありません。
SNSマーケティング5つの手法
それでは具体的に企業はどのようにSNSを活用してマーケティングを行えば良いのでしょうか。
ここではSNSマーケティングで用いられる5つの代表的手法をご紹介します。
活動 |
対応メディア |
1)SNSアカウント運用 |
自社SNS |
2)SNS広告配信 |
SNS広告/ネットワーク広告 |
3)SNSキャンペーン |
自社SNS+SNS広告 |
4)インフルエンサーマーケティング |
UGC※1 |
5)ソーシャルリスニング |
UGC※1 |
※1:UGC(User Generated Contents)とはユーザーによって作られるコンテンツ=クチコミのこと。SNSや口コミサイト・掲示板、ブログなどに掲載される消費者発信の情報を指します。
1)SNSアカウント運用
TwitterやFacebook、Instagram、TiktokなどのSNS上に自社の公式のアカウントを解説し、「公式アカウント」として運用する手法です。
顧客・見込み顧客に向けた情報発信、顧客接点の創出や関係性構築などを行うのに適しています。
広告費などがかからずイニシャルコストはほぼ0で始めることが可能な一方で、不注意な投稿による炎上などのリスクが伴います。
運用開始にあたってはルールを明確にするとともに、自社のソーシャルメディアポリシーをWebサイト上などで公開していけるとよいでしょう。
また、投稿の内容・雰囲気にブレが出ないよう、極力少人数で運営し、しっかりとした共通認識やルールを共有することは肝心になってきます。
<参考事例:AGC>
世界最大級のガラスメーカーであるAGCは、Twitterの同社アカウント上にて、自社キャラクターである「AGCちゃん」を使ったコミュニケーションを展開。
自社の宣伝はもちろん、PRだけにとどまらず日常の些細な出来事を取り上げて「ほっこり」させるような投稿をうまく取り入れることで、親しみやすい雰囲気を出すことに成功しています。
2)SNS広告配信
SNS広告配信は、文字通りSNS上に広告を配信する手法です。
広告のタイプは様々ですが、ユーザーのフィードやタイムライン上に、一般の投稿と同じような体裁で広告を表示させる手法が広く用いられています。
TVCMやチラシ広告の「いかにも広告・宣伝」という雰囲気が払拭され、自然な形でユーザーにメッセージを届けられるのがメリットです。
<参考事例:SATORI>
SATORIではセミナー集客や資料ダウンロードページへの誘導を目的として、SNS広告を活用しています。
主な出向先メディアは、利用者の年齢層が比較的高く、ビジネスに強いFacebok。
類似オーディエンス※2とリターゲティング広告を配信しています。
※2:類似オーディエンス:既存顧客と似た特性を持ち、ビジネスに関心を示す可能性が高いと思われる利用者に広告のリーチを広げる機能。
3)SNSキャンペーン
SNSキャンペーンとは、SNSを通じて行うユーザー参加型の行動喚起施策のことを指します。
TwitterやInstagramなどのSNS上でプレゼントやコンテストなどのキャンペーンを展開し、商品やサービスの認知拡大や顧客関係性強化、自社アカウントのフォロワー増加などを目指すのが一般的です。
<参考事例:J:COM>
ケーブルテレビなどの事業を行うJ:COMは、10~20代の若年層に強いTikTok上で「もののけついてんね」キャンペーンを展開しました。
このキャンペーンは、同社が配信した「もののけついてんねダンス」をアレンジした投稿をユーザーに募るというもので、「優秀な作品は渋谷の街頭ビジョンで放映する」という特典が付けられました。
これがTikTokユーザーに受け、900件を超える応募作が集まりました。
4)インフルエンサーマーケティング
インフルエンサーマーケティングとは、SNS上で活躍するインフルエンサー(著名なインスタグラマーやユーチューバーなど)を起用し、消費者の購買行動に影響を与えるマーケティング手法です。
人気のあるインフルエンサーを起用できれば、彼ら/彼女らのファン層に対して広くアピールすることができます。
<参考事例:東ハト>
「キャラメルコーン」や「暴君ハバネロ」などの国民的お菓子で有名な東ハトは、「料理のおにいさん」の愛称で親しまれる料理研究家リュウジさんを起用し、インフルエンサーマーケティングを展開しています。
リュウジさんが運営するYouTubeチャンネル「料理研究家リュウジのバズレシピ」で同社製品とのコラボ動画を公開するとともに、InstagramやTwitterなどでも動画情報を拡散することで幅広い認知獲得に成功しています。
5)ソーシャルリスニング
ソーシャルリスニングは、SNSを通じて消費者の声を収集するマーケティング手法です。
TwitterやFacebook、ブログやクチコミサイトなどに投稿された情報を収集・分析し、マーケティング施策の検討において活用します。
これまでのアンケートなどの手法に比べて、よりリアルな「生の声」を拾える可能性があり、昨今特に注目されている手法の一つです。
<参考事例:カルビー>
ポテトチップスや「じゃがりこ」などでおなじみのカルビーでは、2007年から10年以上運営しつづけてきたミュニティサイト「じゃがり校」の後続として、Twitterをベースとした「じゃがりこ」ファンとのコミュニケーションを開始。
2021年には「#みんなで創るじゃがりこ2021」というハッシュタグキャンペーンを展開し、一世を風靡しました。
このキャンペーンは、新商品のアイデア(味、パッケージ、バーコードのデザイン、ダジャレ・キャッチコピー)をハッシュタグ付きでTwitter上に投稿してもらうというもの。
味に対しては12,000件を超える投稿が集まり、「じゃがりこ 味噌バターコーン味」という新商品が生まれました(2022年3月発売予定)。
まとめ
以上、SNSマーケティングの概要から具体的な手法と事例についてお話しました。
この記事をきっかけとして、SNSマーケティングの実践に取り組んでいただくことができれば幸いです。
なお、SNSマーケティングは強力なツールではありますが、これだけでマーケティングの全領域をまかなえるわけではありません。
成果の上がるマーケティング戦略を立案するためには、SEOや純広告なども含めて、広い視野で最新情報をウォッチしておくことが大切です。
なお本記事を執筆しているKICK ZA ISSUE株式会社では日本全国のコンサルタントが集まる「コンサルデータバンク」というサービスを運営しています。
「コンサルデータバンク」にはSNSマーケティングに強みのあるマーケティングコンサルタントが多く登録しています。
1時間のスポットでの相談から可能になっていますので、ぜひご活用ください。登録は無料です。
また利用サポートやマッチングサポートも承っておりますので、ぜひお気軽にお問合せください。
詳しくは こちら
以上、最後までお読みいただきありがとうございます!
記事に関するお問い合わせやお仕事のご依頼は こちら からお願いします。
それでは!