こんにちは。Day1 キャリア です。
近年、SNSは若者に限らず幅広い世代のユーザーにとって日常に欠かせないツールとなっています。
総務省が2022年に発表したデータでは、30代までの半数以上が「便利なので積極的に活用している」と回答し、50代や60代でも半数以上の方が「利用したことがある」と回答しており、SNSが世代を問わず頻繁に利用されていることが分かります。

出典:総務省(2022)「国内外における最新の情報通信技術の研究開発及びデジタル活用の動向に関する調査研究」
そして、企業にとってもSNSは商品やサービスの認知を広げる上で非常に有効であり、ブランドのイメージ作りにも大きな効果を発揮しています。
その中で注目を集めている職種の一つとして「SNSコンサルタント」があります。
しかし具体的にどんな仕事を行う職業なのか、依頼先はどのように選べばよいのか、など意外と詳細はわからないという方も少なくないのではないでしょうか。
今回はSNSコンサルタントの業務内容や求められるスキルについて深掘りし、依頼する際のポイントまでを分かりやすく解説していきます。
この記事について
- SNSコンサルタントとは?について分かります。
- 具体的なSNSコンサルタントの業務内容と必要なスキルが分かります。
- たった3分で読めます。
こんな方は必ず読んでください
- SNSコンサルタントに興味がある方。
- SNSコンサルタントについて具体的な仕事内容のイメージがついていない方。
- SNSコンサルタントを自社で活用したい方。
この記事の信頼性
- 本記事を執筆する筆者はこれまでSNSコンサルタントとして活動し、多くの企業のSNSマーケティングを支援してきました。
- 複数のSNSコンサルタントの方へのインタビューを通し、記事の信頼性を確認しています。
- 広告やSNSコンサルタントの紹介が目的ではないため、正しい知識を身につけることができます。
それでは解説していきます。
SNSコンサルタントとは?
SNSコンサルタントは、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を使ったマーケティング活動により、企業や個人が効果的にオンラインプレゼンスを築くための支援を行います。
オンラインプレゼンスとは、企業や個人が示すWeb上での存在感(presence)のことです。
つまり、SNSコンサルタントは、Webマーケティングの中でもSNSに特化してクライアントのマーケティング戦略を支援する専門家です。
ただSNSの影響力を高めるだけではなく、クライアントの要望に合わせてビジネス成長に繋げていく必要があります。
より具体的には、企業や個人の持つSNSアカウントをどのように運用するかの方針を考えたり、方針に沿って実際の発信を行う、等といった形で展開されます。
担当する業務範囲は、以下の3つに分けられます。
- SNS運用の戦略立案
- 戦略の実行支援
- レポーティングと改善提案
それぞれ詳しく解説していきます。
SNSコンサルタントの業務内容
SNS運用の戦略立案
SNS運用の戦略立案は、SNSコンサルタントにとってメインとなる業務です。
クライアントの要望をヒアリングして、ビジネスを成長させるためにどのようにSNSを活用していくかといった運用計画を立てていきます。
SNSコンサルタントは、SNS運用の戦略立案を以下の2つのステップで行います。
1. クライアントに適した運用目的の設定
SNSをマーケティングに利用することには、非常に多くのメリットがあります。以下が主なメリットです。
- 巨大なオーディエンスへのリーチ
SNSを利用しているユーザーは全世界で数十億人とされており、年齢や興味・関心の異なる人々にリーチできます。 - 精度の高いターゲティング
SNSは媒体ごとに特徴があり利用者層や利用目的が異なるため、自社のビジネスの見込み顧客に合わせた媒体を活用できます。 - 双方向のコミュニケーション
いいね!やコメントなど、インタラクティブなコミュニケーションを通じた顧客との関係構築ができます。 - 迅速な情報発信
画像や短い文章などで手軽に投稿できるため、タイムリーな情報発信が可能です。 - ブランディング効果
SNSのコンテンツを通して、企業やサービスについてのストーリーやメッセージを伝えることができます。
これらのメリットに応じて事業としてSNS運用をする目的も多岐に渡ります。
そのため、SNSコンサルタントはクライアントの課題や問題を理解するたのヒアリングと分析を行い、専門的な知識や経験を活用してクライアントの今後のビジネス展開に合わせた最適なアプローチを提案します。
2. 具体的な戦略の策定
運用目的を設定した後は、目的を達成するためにどのようにSNSを運用していくのかという戦略を立てていきます。
具体的には、以下の5つの項目を設定していきます。
ターゲットオーディエンス | SNSでどのようなターゲットにアプローチしていくか、年齢・性別・興味関心などを考慮してターゲットとなるオーディエンスを定義します。 |
運用するSNS媒体 | Instagram・Facebook・Twitter・TikTokなど、各SNS媒体それぞれに配信できるコンテンツの種類やユーザー層の違いがあることを考慮して決めていきます。 |
運用方針 | SNSアカウントのイメージはクライアントのブランドイメージに直接影響します。コンテンツの内容・トーン&マナー・頻度・コミュニケーションの取り方などにばらつきが出ないよう、ルールを設定します。 |
KPI指標 | 運用状況の把握と改善のため、目的に合わせたKPI指標を設定します。主なものに、フォロワー数やエンゲージメント率、インプレッション数、リーチ数、コンバージョン率などがあります。 |
スケジュール | 運用の中・長期的なスケジュールを作成します。 |
これらの項目を設定することで、「SNSへの投稿を続けているが思ったような効果が得られない」といった運用未経験者が陥りがちな状況を防ぐことができます。
また、プライベートのアカウントと違いSNSアカウントは事業のイメージを左右するため、好き勝手に投稿してしまうと炎上するといった事態になりかねません。
運用の経験がないと効果的な戦略策定はなかなか難しいため、知識や経験豊富なSNSコンサルタントが支援します。
戦略の実行支援
立てた戦略の実行に向けて、クライアントに対して具体的な運用のアドバイスを行うこともSNSコンサルタントの仕事です。
具体的には、クライアントのSNSアカウントの初期設定やプロフィールの考案、コンテンツの管理です。
SNS運用で最も大変な作業がコンテンツの作成です。投稿する文章の作成や画像のデザイン、動画の撮影・編集など時間を要する工程を含みます。
実際のコンテンツ作成はクライアント自身がするか、SNS専門の運用代行を行う企業や個人に依頼するケースが一般的です。
SNSコンサルタントは、コンテンツ作成の進捗管理と品質管理を行い、策定した計画通りに発信が行えるようにサポートすることが役割です。
レポーティングと改善案の策定
また、日々のSNS運用の成果をまとめたレポートを作成し、戦略やコンテンツの改善を行うこともSNSコンサルタントの業務になります。
戦略策定の際に設定した指標を投稿ごとに収集して分析、考察をまとめます。SNSの専門家という立場から、クライアントの現状を詳細に分析します。
成果の良い施策はさらにスケールするためになにが必要か、成果の悪い施策はなにが悪かったのかなどを分析して、それを元に繰り返し改善をしていき効果を高めていきます。
どんな投稿方法が効果的か不明確な部分が多いSNS運用において、SNSコンサルタントの手腕が発揮される重要な業務です。
SNS運用代行との違い
SNS運用に関する職種として「SNSコンサルタント」とよく比較されるのが、「SNS運用代行」です。
「SNSコンサルタント」と「SNS運用代行」の主な違いは、SNSマーケティング活動における役割の違いにある、と言えます。
具体的には、SNSを使ったマーケティング活動において、日々の運用に重点を置き、クライアントの代わりに投稿内容の作成やフォロワーとのコミュニケーションといった運用業務を行うのが「SNS運用代行」、運用目的の設定から戦略の立案、改善案の策定などを通してクライアントのSNSマーケティング活動を戦略的に支援する役割を果たすのが「SNSコンサルタント」と定義できます。
SNSコンサルタントに必要なスキル・知識・経験
続いて、SNSコンサルタントに必要なスキルや知識、経験について解説します。
SNSコンサルタントは、SNSを活用したマーケティングにおいてクライアントの展開する事業やサービスに適した戦略を提供しなければならず、様々なスキルや経験が必要になります。
以下にSNSコンサルタントとして業務を担う上で欠かせない7つのスキルを紹介します。
-
SNSプラットフォームへの深い理解
主要なSNSプラットフォーム(Facebook、Twitter、Instagram、TikTok、LinkedInなど)の特性や機能、アルゴリズムの理解が必要です。
各プラットフォームの違いを把握し、適切な戦略を立案する能力が求められます。 -
デジタルマーケティングの知識
SNSコンサルタントはデジタルマーケティングの知識を持つことが重要です。
オーガニックリーチ、コンバージョン最適化、広告戦略などの領域に精通している必要があります。 -
コンテンツ戦略スキル
魅力的で効果的なSNSコンテンツの企画・制作に関する知識とスキルが必要です。
画像、動画、ストーリーテリングなど、多様なコンテンツ形式を活用し、ターゲットオーディエンスに適したコンテンツを提供する能力が求められます。 -
分析とデータ解釈スキル
SNSコンサルタントはデータ分析に基づいた意思決定ができる必要があります。
エンゲージメント率、リーチ、コンバージョン率などの指標を理解して分析し、戦略の評価と改善に活用します。 -
コミュニケーションスキル
クライアントとの円滑なコミュニケーション能力が求められます。クライアントのニーズを理解し、適切な提案や報告を行うことが重要です。
SNSの知識が豊富でないクライアントに対しても、理解できるように伝える能力も必要です。 -
トレンド把握スキル
SNSコンサルタントは変化の激しいマーケティング業界やデジタルメディアのトレンドを追い、最新のベストプラクティスを理解する必要があります。 -
柔軟性
SNSコンサルタントは、常に変化するSNS環境や多様なクライアントのニーズに対応するために柔軟性が求められます。
SNSは常に進化しており、新しい機能やアルゴリズムの変更が頻繁に行われています。
SNSの進化に伴って、クライアントが求めるニーズや目的も多様化しており、SNSコンサルタントは柔軟な思考で対応することが必要です。
SNSマーケティングに強い企業 7選
依頼を考えている方向けに、SNSマーケティングを専門的に扱う企業を紹介します。
企業によって得意とする媒体や提供しているサービス内容が変わってきますので、ぜひご確認ください。
株式会社ガイアックス

出典:株式会社Gaiax
・サービス開始から10年で、ソーシャルメディア領域の支援事業は累計1,000社以上・運用は600社以上の支援実績を持つ。
・企業のTwitter、Instagramなどの主要なSNS運用支援を網羅的に提供しています。マーケティング全体戦略を踏まえたSNSの役割定義、マーケティングリサーチ、戦略設計、効果検証、インハウス支援、クリエイティブ、炎上対策やガイドライン作成まで、SNSに関する総合的な支援メニューからお客様ごとにカスタマイズした内容で支援。
・会社HP:https://www.gaiax.co.jp
株式会社ホットリンク

出典:株式会社hottolink
・データドリブンであることを重視し、再現性と成功確率が高いメソッドの開発によるSNSマーケティング支援が特徴。
・Twitter、Instagramの2媒体をメインにSNSコンサルティングサービス・運用代行などを展開。
・会社HP:https://www.hottolink.co.jp
株式会社FinT

出典:株式会社FinT
・メディア事業、ブランド事業で蓄積したノウハウを強みに、累計150社様以上のSNSマーケティングを支援。
・事業成長を目的としたSNS起点のマーケティング戦略設計と実行支援を提供。
・会社HP:https://fint.co.jp
株式会社テテマーチ

出典:テテマーチ株式会社
・Instagram、Twitter、TikTokを中心としたSNSアカウントの運用支援。
・本当に愛されるブランドづくりを支援するブランドプロデュースも行う。
・会社HP:https://tetemarche.co.jp
A Inc.

出典:株式会社A
・A streamという国内初のサイコグラフィック分析機能を持つSNSマーケティングツールを活用したインフルエンサーマーケティングに強みを持つ。
・Web上のみでなくPRイベントや展示会などのリアルイベントの企画・運営も行う。
・会社HP:http://acetokyo.com/
株式会社コムニコ

出典:株式会社コムニコ
・2008年より事業を開始し、大手企業を中心に1,800件以上の運用支援実績。(2023年3月時点)
・戦略の策定から運用代行・実行支援まで、ワンストップでサポートを提供。
・会社HP:https://www.comnico.jp
BEASTAR株式会社

出典:BEASTAR株式会社
・化粧品メーカーや食品メーカー、アパレルメーカーや家具メーカーなど幅広いジャンルの企業アカウントを100以上の運用支援実績。
・Instagram、TikTok、LINE、Twitterの運用代行の他、企業のYouTubeチャンネルのコンサルティングサービスも行う。
・会社HP:https://bea-star.co.jp
SNSマーケティングコンサルを選ぶ際のポイント
最後に、SNSマーケティングコンサルを選ぶ際のポイントについてご紹介します。
依頼するとなれば決して安くはないコストになるので、注意点をおさえて慎重に選びましょう。
■ ポイント1 依頼したい内容を明確にする
まず最初に確認すべき点は、どんな内容を依頼したいかを明確化することです。
「SNSの知見がなく、運用開始からプロのアドバイスを受けたい」
「自分で運用しているSNSアカウントがなかなか伸びない。改善点を知りたい」
「事業に適した新しいSNS媒体の運用を始めたい」
など、SNSコンサルを依頼する目的をあらかじめはっきりとさせましょう。
目的を明確にすることで、どんな企業または個人に依頼すればいいのか・期間や予算はどのくらいか、といった点を意思決定できるようになります。
適した企業や個人を選ぶため、まずは依頼したい内容を明確にすることが大切です。
■ ポイント2 実績を確認する
まず最初に確認すべき点は「実績」です。
どんな業界を得意としているかの情報を集め、求める要件を満たしているか確認しましょう。
特にアパレル系で高い成果を出しているものの、他の業界には精通していないことも多々あります。
業界ごとにSNSマーケティングの手法は大きく変わるので、自身の業界で支援実績を持つ企業や個人に依頼するのがオススメです。
■ ポイント3 強みを持つ媒体を確認する
実績の次に、強みを持つ媒体を確認しましょう。業界に精通しており、かつ依頼したい媒体に強ければ、頼む先としては申し分ないでしょう。
■ ポイント4 依頼できる業務内容を確認する
最後に確認するべきなのは、どこまで業務内容を受け持ってくれるかです。
企業によっては、運用代行だけを引き受けている場合もあります。 その場合、アカウントの構築や戦略などは自社で考える必要があります。
必要な工程をサポートしてくれるところを選びましょう。
まとめ
以上、SNSコンサルタントの業務内容からSNSマーケティングコンサルティングサービスを行なっている企業や依頼する際のポイントについてお話しました。
この記事をきっかけとして、謎多きSNSコンサルタントへの理解を深めることができたら幸いです。
なお、SNSマーケティングコンサルは今かなりホットな市場となっており、特に運用代行は企業だけでなく、個人でも非常に増えています。
依頼する側も、本記事で紹介した知識を持って依頼できると、適切な依頼ができるでしょう。
自身のビジネスを成長させるために、ぜひ有効にSNSマーケティングコンサルを活用してみてください。
なお本記事を執筆しているKICK ZA ISSUE株式会社では日本全国のコンサルタントが集まる「コンサルデータバンク」というサービスを運営しています。
「コンサルデータバンク」にはSNSマーケティングに強みのあるSNSマーケティングコンサルタントが多く登録しています。
1時間のスポットでの相談から可能になっていますので、ぜひご活用ください。登録は無料です。
また利用サポートやマッチングサポートも承っておりますので、ぜひお気軽にお問合せください。
詳しくは こちら
以上、最後までお読みいただきありがとうございます!
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それでは!