【現役面接官が教える】ロジカルシンキングから鍛えるコンサルケース面接対策

crop businessman giving contract to woman to sign

こんにちは。Day1 キャリア です。

キャリアチェンジの有力な選択肢としてビジネスプロフェッショナルとしての経験が身につくコンサル業界は魅力的です。

しかし未経験からコンサル業界へのキャリアチェンジは決して簡単ではありません。その理由の一つに、コンサル業界独特の面接手法にあります。

その面接手法こそが、ケース面接です。

しかしケース面接は対策方法さえしっかり抑えておけば決して難しいものではありません。

本日はそのケース面接を出す側であり評価する側である、外資系コンサルティングファーム所属の現役面接官である筆者がケース面接を突破する必勝法を教えます。

この必勝法を知らずにケース面接に挑むのは、武器を持たずに戦場に行くようなものなので必ず抑えておきましょう!

この記事について

  • ケース面接の必勝法を現役コンサル面接官が教えます。
  • よくある小手先のテクニックではなく、根本的な対策方法を教えます。
  • ケース面接だけでなく今後コンサルとして働く上で必須のスキルが身につきます。
  • たった5分で読めます。
  • 広告が目的ではないので正しい方法論が偏りなく習得できます。
  • 自己学習をする上で参考になる必読書を経験に基づき厳選しています。

こんな方は必ず読んでください

  • 未経験からコンサル業界への転職を考えている方
  • 新卒でコンサル業界への入ることを考えている就活中の方
  • ケース面接ってなにをどう準備すればいいのかさっぱり分からない方

この記事の信頼性

  • 筆者自身、就活時はこの方法を使い数々の外資系コンサルティングファームのケース面接を突破してきました(ほぼ無敗です)。またその後面接官を務める立場になった際にも、この記事で解説する評価軸で候補者の合否を判断しています。

それでは解説していきます。

ケース面接とは

まずはケース面接とはどんなものなのか、を説明します。

ケース面接とは、面接官からある問いが与えられ、その問いに対して制限時間内に回答を用意しプレゼンする面接形式です。

問いの内容は様々ですが、大きく以下4つのパターンに大別できます。

1. 数を推定する系

フェルミ推定と呼ばれるものです。
前提条件等はなくシンプルな問いになることが多いですが、シンプルゆえに回答に候補者の思考方法の特徴がもろに出る恐ろしい問題と言えます。

  • スタバの1日の売り上げ額は?
  • 日本に電柱は何本ある?
  • トイレットペーパーの市場規模は?

2. 数を増加させる系

この形式がケース面接と聞くと真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか。事実筆者自身もよく出題します。

  • マクドナルドの売上を1年間で2倍にするには?
  • ミネラルウォーターを去年より倍の数売るには?
  • 人材派遣会社の利益を1年間で2倍にするには?

3. Yes/No系

YesかNoで答えられる問いです。ただYesとNoを答えるだけでなく、その理由まで回答する必要があります。

  • AIは人間の仕事を代替するか
  • 消費税は30%にするべきか
  • 日本の大企業は能力給制度を導入するべきか

4. アイデア系

ある程度前提条件が与えられその制約の中で理想的なアイデアを考えるパターンと、全くの0からアイデアを考えるパターンがあります。

  • 地方の温泉旅館を立て直すにはどうするべきか
  • AIを使った新しいビジネスを考えてください
  • スタバの新たな出店戦略を考えてください

 

以上がケース面接の4つの出題形式です。
実際はより詳細な前提条件が与えられ、その前提条件の中で問いに対する回答を準備することがほとんどです。

次にこれら4つの出題形式毎に回答方法を解説していきますが、その前にケース面接に臨む上で最も大事なことを説明させてください。

面接官はケース面接でなにを評価するのか

意外とこの視点が解説できている記事が少ないのが不思議なのですが、この面接官の評価軸を抑えることがケース面接突破の最も重要なポイントです。

面接官はケース面接を通じて候補者の何を評価しようとしているのか。それは以下2つに集約されます。

  1. 物事の考え方
  2. 物事の伝え方

そうです。たったこの2つだけなのです。
上述した4パターンの出題形式に関わらず、評価軸はこの2つに集約されます。

1. 物事の考え方

問いが与えられた時に候補者がどのように解決策を考えるか、その考え方を面接官は見ています。
例えば、”マクドナルドの売上を2倍にするには?” という問いだった場合、あなたはどのように考えるでしょうか。

「うーん、、、月見バーガーが期間限定にも関わらず人気そうだから、それを通年で売る、とかかなあ。。」

これは0点です。なぜなら単なる思いつきでしかなく、そこには客観性も論理性もないからです。

コンサルタントは顧客である企業が自分達だけでは解決できない課題を解決するために存在しているようなものであり、思考力こそが唯一にして絶対の武器なのです。

そのコンサルタントが思いつきで課題に対する提案をしてきたら不安ですよね。

面接官はケース面接を通じて、候補者がコンサルタントとして活躍できる思考力を持っているか、を評価しているのです。

ではこの思考力はどのように身につけ、アピールすればよいのでしょうか。

キーワードは “論理的思考力”“仮説思考” です。

論理的思考力

論理的思考力とは、必要な情報を抜けもれなく選びだし、筋道を立てて物事を考える力です。
ロジカルシンキングと言われる力です。

これはケース面接の突破に一番と言っていいほど必須のスキルです。
ケース面接対策をする前にまずは論理的思考ができるようになりましょう。

ロジカルシンキングは一朝一夕で身につくものではなく、物事を考える時に常に意識する必要があります。

コツは、常に “なぜ?” を考えることと、物事を構造的に分解する 癖をつけることです。

例えば

  • 「なぜスタバのコーヒーはドトールより高いのだろう?」
  • 「なぜこのYoutuberは人気があるのだろう?」
  • 「なぜコンビニのコーヒーは100円なのだろう?」

のように、常に物事の”なぜ?” を考えることで、自然とロジカルシンキング力が身についていきます。

また 物事を構造的に分解するとは、どういうことかというと、例えば 「売上を2倍に」 と言われた時に、”売上” という言葉を切り出し、”売上” を形作る構成要素を以下のようにツリー状で整理するイメージです。

売上構造分解ツリー図
Day1 Career - コンサルケース面接

このように物事を構造的に分解することで、物事の “本質” が見えてくるのです。

「売上を2倍に」の例でいうと、「売上をどうやって増やそうか」 を考えるのではなく、まずは 売上 を構造分解し、売上の一構成要素である(例えば) 「商品単価をどうやって上げるか」を考えるのです。

その方がより具体的な解決策が閃きそうじゃないでしょうか。

この論理的思考力(ロジカルシンキング力)はケース面接突破のためだけではなく、その後あなたがコンサルタントとして働いていく上で最も重要と言って良いスキルですので必ず身につけましょう。

実際に論理的思考力を身につけるのに役立つおすすめの書籍をレベル別に紹介しておきますので、参考にしてみてください。

初級編

中級編

上級編

特に上級編の「考える技術・書く技術」はコンサル業界では知らない人はいないほどの名著です。
しかし初級者には内容が難しすぎるので、すでに論理的思考力に自信がある人でも、まずは中級編から初めて見てください。

仮説思考

物事の考え方 の2つ目のキーワードが 仮説思考 です。

仮説思考とは、与えられた情報をもとに最も可能性の高い結論を「仮の結論 = 仮説」として設定し、その仮説に基づいて仮説の検証を行っていく思考法です。

例えば、「3年連続で低下しているマクドナルドの売上を2倍にせよ」という課題が与えられた際に、

  • 「なんで3年連続で売上が低下しているんだろう?」
  • 「客数は減っていないように思えるから原因は単価かな。。」
  • 「高単価の商品が売れずに安い商品しか売れていないから売上が減少しているのではないか。」⬅︎仮説の設定
  • 「じゃあまずは売れている商品数と単価の関係性を過去10年分遡って調べてみよう」⬅︎仮説の検証

のように考える思考法です。

この思考法の何が良いかと言うと、仮説を設定することで、調査すべきことを大幅に絞り込めるので、非常に効率よく問題解決を進めていくことが出来ます。

先の例でなにも仮説を設定しないと、ただなんとなく売上の遷移を眺めたり、客数を調べて見たり、競合他社をなんとなく調べて見たり、、、となかなか根本原因の特定ができず途方に時間がくれていきます。

このように仮説を設定することで調査の対象を絞れるとともに、調査していく中で自分が設定した仮説が間違っていたとしても、その結果から新たな仮説を設定し、検証していくことで必ず問題解決というゴールに向かって一直線に進むことができるのです。

これは「限られた時間で与えられた情報を元に問いを解決する」ケース面接で必ず必要になるスキルである上、優れたコンサルタントであれば誰しもが身につけている必須教養の一つです。

論理的思考力と並んで仮説思考もかなり重要なスキルですので必ず身につけるようにしましょう。

では実際にどのように仮説思考を身につければよいのか。

これは習うより慣れろです。実践あるのみ。

以下に仮説思考が身につくおすすめの書籍をレベル別に紹介しますので、これらを参考に練習してみてください。

初級編

中級編

上級編

中級編の「イシューから始めよ」と上級編の「問題解決プロフェッショナル」は超がつくほどの名著です。

これさえ読めば他の本を読まなくてもいいくらいよくまとまっています。かなりおすすめです。

2. 物事の伝え方

面接官がケース面接で候補者を評価する2つめの軸が 物事の伝え方 です。

いくら素敵な解決策を思いついても、その伝え方が下手であれば面接官からは評価されません。
この 伝え方 は、考え方 と同じくらい重要ですので、必ずマスターできるようにしてください。

じゃあどのように自分の考えを伝えればよいのか、

コツは 結論ファースト と 抽象と具体の往復 です。

結論ファースト

面接官に自分の考えを発表するときはまずはじめに結論を持って来ましょう。

例えば、「マクドナルドの売上を2倍にするには」という問いがあった場合、「ベースのセットメニューにサラダをデフォルトで加えることで客単価を2倍にします」のようにまずは結論から話します。

その後になぜそう考えたのかの理由を数点に分けて続けるのです。

面接官はお人好しではないので、あなたの話を最初から最後までもれなく聞いてくれるとは限りません。

なので一番伝えたいことを一番始めに説明し、その後は面接官の「なんでそう考えたんだろう」に答えを示してあげる形で一つ一つ理由を言及していくのです。

そうすれば自然と面接官の方から話を聞きたいと思ってくれるはずです。

あなたも「この人結局なにが言いたいんだろう」と思ったことはないでしょうか。

そうした人の話を頑張って理解しようとするのはなかなか辛いですよね。

抽象と具体の往復

まず初めに結論を話しました。その後は理由を説明しなくてはなりません。

その際に使えるのが抽象と具体の往復です。

人は具体的な内容ばかりだと全体感が見えずもやもやしますし、逆に抽象的な内容ばかりだとふわっとした印象を持ってしまう生き物です。

なのでその抽象と具体をうまく使い分けることで、相手に全体感を意識させつつ、詳細な具体的イメージも持たせることで話の内容に説得力を持たせることが重要です。

例えば、「なぜセットメニューにデフォルトでサラダをつけるか」の理由を説明する際には、

  • 「マクドナルドに来る顧客は誰しもが罪悪感を心のどこかで抱えています。」⬅︎抽象
  • 「それは健康的ではない、という罪悪感です。事実現在のセットメニューはハンバーガーとポテトとジュースという糖質と脂質に偏った栄養バランスになっており、決して健康的であるとは言えません。この事実に顧客も気づいていながらも安いし手軽で美味しいという理由でマクドナルドに来店しデフォルトのセットメニューを半ば盲目的に注文していると考えます。」⬅︎具体
  • 「この潜在的な罪悪感を払拭する打ち手として健康的なマクドナルドとしてのイメージ訴求を行います」⬅︎抽象
  • 「具体的にはデフォルトのセットメニューに完全オーガニックのサラダをつけることで顧客の健康に関する罪悪感に起因した潜在需要を掘り起こすとともに、客単価の向上を図ます。」⬅︎具体

のように、まずは抽象的でキャッチーな説明をし、その説明を掘り下げる形で具体的な説明をします。

これを繰り返すことで面接官はあなたの話を自然と理解し、説得力を見出してくれるはずです。

 

このように物事を伝えるときは、 結論ファースト と 具体と抽象 を意識して伝えることで、相手に効果的にかつ説得力を持って伝えることができるのです。

また上記2つのコツを抑えた、ケース面接での回答テンプレートをお教えします。

慣れるまではこの型通りに説明することをお勧めします。

  1. 「私はXXXだと考えます。そう考えた理由は3点あります。」⬅︎結論と理由の宣告(3つ)
  2. 「まず1点目にXXXだと考えるからです。これが最も重要だと考えます。」⬅︎1つ目の理由
    1. 具体例1
    2. 具体例2
  3. 「二点目の理由はXXXだと考えるからです。」⬅︎2つ目の理由
    1. 具体例3
    2. 具体例4
  4. 「最後の理由はXXXだと考えるからです。」⬅︎3つ目の理由
    1. 具体例5
    2. 具体例6
  5. 「以上3点の理由により、私はXXXこそが最善の解決策だと考えています。」⬅︎クロージング

この形式でかつ内容もそれなりに論理が通っていればまず落ちることはないはずです。
また限られた時間でこれらを整理するのには、やはり仮説思考が重要になってきます。

以上が 物事の伝え方 を磨くコツでした。

これはケース面接のみならず、コンサルタントとして顧客の課題に対する提案を顧客の役員等に説明する際にも必ず必要になって来るスキルです。必ず習得するようにしましょう。

物事の伝え方を実際に訓練する際は以下書籍がお勧めですので是非読んでみてください。



 

ケース面接回答方法

ここまでは前置きで、ここからが本題です。
それでは実際にケース面接への回答手順をどのように作成していくか、を初めに紹介した問いのパターン毎に解説していきます。

1. 数を推定する系

  • スタバの1日の売り上げ額は? ⬅︎これを題材にします
  • 日本に電柱は何本ある?
  • トイレットペーパーの市場規模は?

このタイプの問題には以下手順で回答を作成します。

  1. 前提条件の確認
    1. スコープは?(日本全国にあるスタバなのかある1店舗を想定するのか)
    2. 1日の定義は?(土日祝と平日では数が異なる)
    3. その他売上に関わる前提条件(店内の広さは?店舗周辺の環境は?営業時間は?)
  2. 構造分解
    1. 売上の構造分解
    2. 数値を入力できるレベルまでブレイクダウンする
  3. 数値の代入
    1. ブレイクダウンした構成要素へ数値を入力(客単価・昼=コーヒー+サンドイッチ=600円)
    2. ボトムアップ方式により数を掛け合わせ最終的な売上を計算
  4. 回答
    1. 売上額を発表(結論)
    2. 前提条件を説明
    3. 算出方式を説明

売上構造分析ツリー
Day1 キャリア

ポイントは、前提条件の確認と売上の構造分解です。

前者は売上が変動する要素を確実に抑え、前提条件として定義しましょう。
前提条件があらかじめ与えられている場合でも、売上に影響する条件があれば追加で定義します。

後者は売上の構成要素を分解するのですが、闇雲に分解するのではなく、”この数値なら算出できるな。。”という構成要素まで分解します。
例えば、スタバの1日あたりの客単価がわからなくても、朝昼晩に分けたらなんとなく算出出来そうですよね。

2. 数を増加させる系

  • マクドナルドの売上を1年間で2倍にするには?⬅︎これを題材にします
  • ミネラルウォーターを去年より倍の数売るには?
  • 人材派遣会社の利益を1年間で2倍にするには?

このタイプの問題には以下手順で回答を作成します。

  1. 前提条件の確認
    1. スコープは?(日本全国にあるマクドナルドなのかある1店舗を想定するのか)
    2. 2倍の定義は?(いつ時点から2倍なのか)
    3. その他売上に関わる前提条件(店内の広さは?店舗周辺の環境は?営業時間は?)
  2. 仮説の設定(打ち手の当たりつけ)
    1. 売上を2倍にするために有効だと考えられる打ち手の列挙
    2. その打ち手の中でも自分ならではで、他の候補者とは異なる切り口で考えられている案の選択
  3. 設定した仮説を説明するための理由作りと論理武装
    1. 理由1作成(売上指標の選択:売上の構成要素を分解し、なぜこの指標を選んだのか。なぜ他の指標を選ばなかったのか。)(例:客単価を選んだ理由と他の指標を選ばなかった理由)
    2. 理由2作成(外部環境の選択:打ち手の背景にある外部環境を説明し、この外部環境が打ち手にどのようにプラスに影響するか。またこの外部環境が起こり得る確からしさを説明。)(例:健康志向の高まりというトレンドとその確からしさの説明)
    3. 理由3作成(実行容易性の説明:この打ち手が絵に描いた餅ではなく実際に運用可能であることの説明。また他の打ち手ではなくこの打ち手ではないとダメな理由の説明。)(例:現状選択式のサイドメニューであるサラダをデフォルトに持ってくるのみ。追加の調達コスト等はかからず、顧客も不要であれば外せる等。)
  4. 反論準備
    1. 自分の打ち手を客観的に見直し、「自分が面接官だったらどのような反論をするか」を考える
    2. 考えうる反論に対する論理的な回答の準備
  5. 回答
    1. 打ち手(結論)と理由の数を宣告(結論)
    2. 理由1と具体例を発表
    3. 理由2と具体例を発表
    4. 理由3と具体例を発表
    5. 再度結論

ここでのポイントはやはり、仮説の設定 です。

0ベースで打ち手を考えると膨大な数の打ち手の中から選ぶ必要があり時間が足りないので、いかに魅力的でいかに他の候補者と差別化できるか、かつ説明しやすいか、の3つの軸で仮説を設定してしまい、あとはその答えをもっともらしく説明する理由作りに時間をかけましょう。

3. Yes/No系

  • AIは人間の仕事を代替するか⬅︎これを題材にします
  • 消費税は30%にするべきか
  • 日本の大企業は能力給制度を導入するべきか

このタイプの問題には以下手順で回答します。

  1. 前提条件の確認
    1. 時間軸の定義は?(1年後なのか10年後なのか)
    2. 代替の定義は?(いままで人間がやっていた仕事100が0になることを代替と呼ぶ 等)
    3. その他回答する上での前提条件(技術革新のスピードが現在から未来にかけて指数関数的に伸びる 等)
  2. 仮説の設定(回答の当たりつけ)
    1. Yesで答えるのかNoで答えるのか、それとも条件付きのYesなのか。
    2. YesとNoそれぞれの立場になった時に、どちらの方が説明しやすいかを考え回答を選択。
  3. 設定した回答を説明するための理由作りと論理武装
    1. 理由1作成(例:AIの特徴からのアプローチ)
    2. 理由2作成(例:人間の仕事からのアプローチ)
    3. 理由3作成(例:外部環境からのアプローチ)
  4. 反論準備
    1. 自分の回答と理由を客観的に見直し、「自分が面接官だったらどのような反論をするか」を考える
    2. 考えうる反論に対する論理的な回答の準備
  5. 回答
    1. 回答(結論)とその理由の数を宣告(結論)
    2. 理由1と具体例を発表
    3. 理由2と具体例を発表
    4. 理由3と具体例を発表
    5. 考えうる反論とそれに対する反論を発表
    6. 再度結論

ここでのポイントは 回答の選択 です。

必ずしも自分が本当にそう思っている回答ではなく、理由の説明のしやすや、判断材料の集めやすさを重視して回答を選択しましょう。

またこのYes/No系の問いでは、必ず考えうる反論を事前考え、それについても言及することで、「客観的に物事を評価している」アピールをすることが重要です。

4. アイデア系

  • 地方の温泉旅館を立て直すにはどうするべきか⬅︎これを題材にします
  • AIを使った新しいビジネスを考えてください
  • スタバの新たな出店戦略を考えてください

このタイプの問題には以下手順で回答します。

  1. 前提条件の確認
    1. 時間軸の定義は?(いつまでに立て直すのか)
    2. 立て直しの定義は?(売上を立て直すのか、利益を立て直すのか。またいつ時点の指標まで立て直すのか。)
    3. 場所の定義は?(地方とはどこか。温泉旅館の立地は。)
    4. その他打ち手に影響を与える前提条件(温泉旅館の従業員は?昨年度の来客数は?築年数は?予算上の制約は? 等)
  2. 仮説の設定(打ち手の当たりつけ)
    1. 温泉旅館を立て直すために有効だと考えられる打ち手の列挙
    2. その打ち手の中でも自分ならではで、他の候補者とは異なる切り口で考えられている案の選択
  3. 設定した仮説を説明するための理由作りと論理武装
    1. 理由1作成(指標の選択:売上の構成要素を分解し、なぜこの指標を選んだのか。なぜ他の指標を選ばなかったのか。)(例:客単価を選んだ理由と他の指標を選ばなかった理由)
    2. 理由2作成(外部環境の選択:打ち手の背景にある外部環境を説明し、この外部環境が打ち手にどのようにプラスに影響するか。またこの外部環境が起こり得る確からしさを説明。)(例:外国人環境客の増加 等)
    3. 理由3作成(実行容易性の説明:この打ち手が絵に描いた餅ではなく実際に運用可能であることの説明。また他の打ち手ではなくこの打ち手ではないとダメな理由の説明。)(例:ヒトモノカネ情報の限られた経営資源で実行できることの説明。)
  4. 反論準備
    1. 自分の打ち手を客観的に見直し、「自分が面接官だったらどのような反論をするか」を考える
    2. 考えうる反論に対する論理的な回答の準備
  5. 回答
    1. 打ち手(結論)と理由の数を宣告(結論)
    2. 理由1と具体例を発表
    3. 理由2と具体例を発表
    4. 理由3と具体例を発表
    5. 再度結論

ここでのポイントはパターン2と同様 仮説の設定 です。

最も自分らしく、差別化できるアイデアを選択し、その理由作りを論理的に抜け漏れなく行いましょう。

 

最後に

以上がケース面接に必要なスキル3つ(論理的思考力・仮説思考・伝える力)とパターン別の回答方法でした。

ここまで理解出来た方はすでにケース面接突破の第一関門である、必勝法を知る はクリアしていますので、あとは先にご紹介した書籍を参考に実践あるのみです!

またケース面接(+フェルミ推定)に特化して練習したい、という方は以下書籍がお勧めですので使ってみてください。



またこの記事ではあえてフレームワークについて触れませんでしたが、フレームワークは論理的思考を補助する意味で重要ですので頭に入れておくことをお勧めします。

フレームワークを網羅的に学びたい場合は以下書籍が参考になります。


 

また未経験からITコンサルタントを目指している方は以下の記事もオススメです。ぜひ読んでみてください。

day1【未経験OK】失敗しない ITコンサルタント転職と3つのポイント https://day1career.com/it-consul-career-change/

 

以上、最後までお読みいただきありがとうございました!

記事に関するお問い合わせやお仕事のご依頼は こちら からお願いします。

それでは!