こんにちは。Day1 キャリア です。
本日は私が過去いくつかの新規事業立ち上げを牽引してきた中で実際に重宝してきた、必須マーケティングフレームワークについてお話しします。
・マーケティングってなにから始めればいいんだろう・・・
・アイデアはあるけど広め方がわからない・・・
とお悩みのあなた!この記事さえ読めば明日から商品を売り始めることができます。
それでは解説していきます!
この記事について
- マーケティング戦略の具体的な考え方が身につきます。
- あなたの商品が今の倍以上売れるかもしれません。
- たった3分で読めます。
- より知識を深めるためのtipsを最後に紹介しています。
こんな方は必ず読んでください
- アイデアはあるもののマーケティングの仕方がわからない方。
- いつかは起業したいと考えている方。
- 新しくマーケティング部門に配属された方。
この記事の信頼性
- 実際に筆者はITベンチャー企業で数々の新規事業をこのやり方でスケールさせてきました。また独立後も、このやり方で新規事業をスケールさせ続けています。
それでは解説していきます。
そもそもマーケティングとは
みなさん、自分のお子さんや彼女に “マーケティングって何?” と聞かれてバシッッ!っと答えることが出来ますか?
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なんとなくしか理解できていない方も多いのではないでしょうか。
でも安心してください。私が回答を教えます。
マーケティングとは、”商品を売れる仕組みを創ること” です。
あ、なんだ、ほぼあってんじゃん、と思った方も多いと思いますが、ここで大事なのは “仕組み” を創る という所です。セールスマンが物凄い頑張って、ごり押しして、根性論で、なんとか、、売る!みたいなのは売れる仕組みを作れていないので、マーケティングとは言いません。
でもご安心ください。ここで教えるマーケティングフレームワークを使えば、“売れる仕組み” の創り方が分かります。では見ていきましょう!
マーケティングフレームワーク
早速ですが、これがマーケティングフレームワークです。
そうなんです。物凄いシンプルですが、私は結論このフレームワークに集約されるな、と感じました。
STP戦略(Segmentation/Targeting/Potioning)やチャネル戦略、ブランディング戦略等、マーケティングというと様々な戦略や方法論がありますが、全てこのフレームワークで説明できるはずです。まずはご説明します。
1. 市場分析
まずは市場分析です。あなたが何かを売りたいときに売る戦場(市場)というのを見極めることは重要です。特に市場構造の把握は必須です。
例えばあなたが執筆した本を売りたいとします。本を売るには、あなたが書いた本を出版社に持って行き、出版社経由で販売して行きますが、売り方も書店に並べる、Kindle等電子版で配布する、ECサイトで販売する、等あるかと思います。
この、”本を書いて売るまで” の構造はほぼ決まっており、この流れを市場構造と呼びます。もちろんこの市場構造を破壊して今までにない売り方で売っていくことも可能ですが、一般的に市場構造を破壊するには膨大な資金が必要になります。
通常マーケティング戦略を考える際はリソース(人やお金)が限られていることがほとんどです。なので限られたリソースをいかに最適に配分して最大効果を得るための戦略を考えると、市場構造を把握し、市場構造の中で戦うことが重要です。
ではその市場構造をどうやって分析し、自分が戦うべき場所を見極めるのか、その際に使えるフレームワークがみなさん聞いたこともある、5C分析です。
Company(自社)の理解
己を理解することが市場分析の第一歩です。己を理解する際に抑えるべきポイントは以下3つ。
・全体戦略を把握すること
企業なら企業の全社戦略にマーケティング戦略が沿っているか。
個人なら今後自分が長期に渡ってなりたい姿が延長線上に存在するか。
・自社/自分の使えるリソースを正確に把握すること
人、物、金、情報、知的財産(ブランド)
・自社/自分の強み弱みを把握すること
質的/量的観点、また能力/性格の観点から、自分の得意/不得意を把握
Consumer(消費者)の理解
モノを売る対象はどこまでいっても”消費者”です。その”消費者”を質的/量的に把握することが重要です。
Customer(顧客)の理解
ここでいう顧客はモノが消費者に届くまでに関わる事業者です。例えば本を売る場合でいうところの、”出版社” であったり、”本屋” であったりします。
彼らがどのようなビジネスモデルで、どのような顧客を持っていて、どのように財をなしているかを把握することで、マーケティング戦略を立てる上で重要です。
Competitor(競合他社)の理解
戦う相手を知ることは重要です。出来れば戦いを避けることが望ましく、戦わないために戦い相手を理解します。
Community(地域社会)の理解
規制等の外的要因です。税制度、法律、世論、景気、等ビジネス環境に影響を与える要因の分析が、マーケティング戦略を考える上で重要になります。
以上が市場分析を行うために考えるべき、5つの視点(5C)です。
2. 目的設定
市場の分析が完了し、自分が戦う戦場を見極めることができたら次は目的の設定をします。
目的を設定することは大きく2つの意味で重要です。
1. 目指すべきゴールが明確になり、成功失敗の評価ができる。
2. メンバー全員の共通目標ができ、目標達成に向けた意識醸成ができる。
まず1. についてですが、マーケティングの効果測定はとても難しく、方法論を知らないとまず出来ません。
例えば本を売るためにTV CMを打ったとします。そのTV CMによる本の売り上げに寄与した効果を測るためにはどうすれば良いでしょうか。
本の売り上げが上がったとして、それがTV CMによる効果なのか、たまたま同時期に有名人が言及してくれたおかげなのか、分かりませんよね。
目的を明確に設定することで、マーケティング施策の評価が可能になり、その後のマーケティング戦術の見直しが可能になります。必ずやりましょう!
続いて2. については、イメージできるのではないかと思います。
例えば “本をとにかくたくさん売ろうぜ!” と言われるより、”2020年度のビジネス書部門でTop10に入ろう!5年以内に目標10万部!”とか言われる方が俄然ヤル気になりますよね。
ちなみに誰もが知ってるあのコンサルタントのバイブル “イシューから始めよ” は発売10年で30万部だそうです。(白目)(ただ誰もが認める良書なので読んでおいて損はないです。)
また目的はただテキトーに設定すればよいと言うものではなく、コツがあります。今回は特別のその3つのコツも教えちゃいます。
1. 実現可能か
高すぎてもダメだし、低すぎてもダメです。ここならギリギリ届くかも、、!くらいの目的を設定します。(安宅さんをナメている訳ではありません。ごめんなさい)
2. シンプルか
目的は感覚的に分かりやすいものである必要があります。”目指せ!安宅さん超え!” 。分かりやすくてかつ燃えてきますよね。
3. 魅力的かどうか
目的は魅力的である必要があります。マーケティングの施策は時に効果が出ない期間が多々あります。そんな時も心の火を消さず目的に向かって戦術を磨き続けるには惹かれる目的があるからこそ出来るのです。
3. だれに(WHO)
市場分析が完了し、魅力的な目的も設定出来たら、次は具体的に “誰に” 売るか、を考えます。
“なぜ誰に売るかを決めなきゃいけないの?” ”たくさん買ってくれるならわざわざターゲットを絞る必要なくない?” と思っているそこのあなた。甘い。
米国の有名なコメディアンであったビル・コスビーはこんなことを言っています。
“私は成功のカギというものはわからないが、失敗のカギは知っている。それは全ての人を喜ばせようとすることだ。”
通常マーケティング施策(CMや広告等)を打つためのリソース(人・金)は限られています。つまり限られたリソースを不特定多数の集団に投下してしまうと、本当に届けたい人に届く確率はグンと下がってしまうのです。
また誰に向けたマーケティングなのか分からない施策は、製品そのものをぼやけさせてしまいます。
例えばビジネス書を誰に売るかを考えた時に、”IT業界の人へ” をターゲットにした場合よりも、 ”未経験からIT業界へ転職することを考えている人へ” に変えた時に、打つべき施策のクリアさが変わってきませんか?
このように”誰に”売るかを決めることは重要なのですが、どのように決めればいいのでしょうか。そのフレームワークも教えます!(特別です。)
それは “戦略ターゲット” と “コアターゲット” を決めることです。
戦略ターゲットはマーケティング予算を投じる一番大きなくくりです。これはこの戦略ターゲット以外を捨てる、ことを意味します。
戦略ターゲット以外の消費者がたまたま製品を買ってくれるのはいいことですが、戦略ターゲット以外の消費者には1円もマーケティング費用を投下しないことを決意します。
この戦略ターゲットは中長期的に、製品もしくはブランドが対象とすべき相手なので、小さくしすぎてはダメです。先ほどの例でいうと、”自分のキャリア形成に敏感なすべてのビジネスマンへ” と言ったところでしょうか。
コアターゲットは、戦略ターゲットの中でも特にマーケティングリソースを集中投下すべき集団です。本当にターゲットにすべき集団はここです。この集団に向けた施策を考えていくことがマーケティング戦略の肝です。
例えば、戦略ターゲットを “自分のキャリア形成に敏感なすべてのビジネスマン” にした時に、コアターゲットは “スキルはないけどIT業界に転職したい人” と言った形になります。
4. なにを(WHAT)
“誰に”売るかを決めるのと同時期に、”何を” 売るのかも決める必要があります。ここでは、”ビジネス書!” とか “転職本!” とかではなく、消費者に対する”価値” が売るものです。
ハーバード大学院の教授であったレヴィット博士の有名なお言葉です。
人々は1/4インチのドリルが欲しいのではない。人々が欲しいのは1/4インチの穴である。
分かりやすいですね。モノを売るのではなく、価値を売るのだとわかる一言です。
先ほどの例でいうと、”なんとなく感じている転職に対する不安を解消すること” が売るべき”価値”になる、といったとこです。
5. どうやって(HOW)
“だれに” ”なにを(価値)” を売るかを決めたら、あとはそれを “どうやって” 売るか考えましょう。その時に必要なフレームワークが、皆さんご存知 “4P” です。
・Product(製品)
“Product” と聞くと、一見 “あれ、Whatじゃん?” と思いますよね。違うのです。ここでいう”Product” はWhat(価値)を届けるための、”モノ(Product)” なのです。
決めたコアターゲットに決めた価値を届けるには、どのようなモノを提供すれば良いか考えます。
“なんとなく感じている転職に対する不安を解消する” という価値を提供するには、”本”、”セミナー”、”ブログ” 等々のモノが考えられますよね。そういうことです。
・Price(価格)
次はそれを”いくらで”売るか、考えます。プライシングはそれだけで深い戦略がありますが、ここでは簡単にポイントだけお教えすると、”値下げをすればよい” というものではありません。
ここは “ブランディング戦略” と密接に関わるところなので、詳細な説明は別Noteを参照いただければと思いますが、とにかく価格設定は重要です!
・Place(流通)
作ったものをどうのように “流通” させればより消費者に届くのか、考えます。ここは一番初めに実施した、”市場分析”がインプットになり、流通までに存在する業者やチャネル等を考えることになります。
本を本屋さんで売ろうか、Amazonで売ろうか、考えることです。
・Promotion(販促)
どのように”販促”すれば効率的、かつ効果的に消費者に届くかを考えるパートです。ここにきてやっとCMだったりチラシだったりと広告戦略を考えます。マーケティングというとまず広告を考えがちですが、広告は作り上げられたマーケティング戦略の中で必然的に決められた”施策”の一つであり、”目的”ではないということです。
6. 効果
自分で考えたマーケティングの施策は必ず効果測定を行う必要があります。
いわゆる “PDCA” というやつで、マーケティング戦略を立案し(Plan)、マーケティング施策を実施し(Do)、そのあと効果を測定(Check)、その測定された効果に基づき施策を改善(Action)しなくてはなりません。
この効果測定ができるようにするために、”目的設定” があったわけです。
とはいっても効果測定ってどうやるの、、、と悩む方は多いと思いますし、効果測定はかなり難しいです。
そんな方は以下記事を読めばマーケティングの効果測定のやり方がすぐわかります。是非読んでみてください。

https://day1career.com/business-marketing-analytics/
7. 一貫した消費者目線
ここまでがマーケティング戦略立案のためのフレームワークの全貌です。
ただ勘が鋭い方はフレームワークの右側に “一貫した消費者目線” と書いてあるのに気づいたかも知れません。
そうです。マーケティングは常に “消費者” に寄り添った戦略/戦術であるべきで、決して事業者目線(売る側の利益)起因で考えてはいけません。
みんな大好きジェフ・ベソスは消費者大好きで有名で、彼の有名な10の名言の内、2つは消費者目線の重要性を訴えています。
顧客に執着せよ
顧客のニーズから逆算せよ
会議室でうーーんと悩んでいるとどうしても消費者目線から離れることはよくあります。外に出ましょう!現場を見ましょう!
今まで気がつかなかった “消費者のニーズ” にきっと気づくことでしょう。
最後に
ここまでお読みいただきありがとうございました。長かったですよね。
ここで示したフレームワークはあくまでマーケティング戦略を考える際に使える全体像を示したもので、それぞれのトピックでそれぞれ深い方法論があります。
これらフレームワーク/方法論は私が過去実践して磨き抜いてきたものですので、机上の空論ではなく明日から現場で使える武器になっています。
またこのマーケティング戦略立案のためのフレームワークについてより詳しく知りたい!という方は天才マーケターである森岡毅さん著の以下書籍を読んでみてください!
ここで紹介したフレームワークも森岡さんの書籍を基本概念にし実践で磨き上げています。
以上になります。
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それでは!