明日から使える!ビジネス課題解決のためのマーケティングフレームワーク9選

こんにちは。Day1 キャリア です。

あらゆるビジネスで必要不可欠なマーケティング。日々変化する市場の変化に合わせて、戦略の見直しや改善が必要です。

そこで役に立つのが、「フレームワーク」です。

マーケティングに使えるフレームワークは数多くあり、それらを正しく活用することで、問題点の整理や解決策の発見、顧客ニーズの把握といった様々な場面で効率よくマーケティング活動を行うことができます。


・課題解決に向けて考えるために何から始めればいいか分からない・・・
・フレームワークってどれを使えばいいの・・・

とお悩みのあなた!この記事さえ読めば明日からあなたも立派なマーケターの仲間入りです。

本記事では、マーケティングにおいてよく使われるフレームワークから9種類をピックアップし、それぞれの特徴や活用方法を徹底解説していきます。

 

そもそもマーケティングを何となくしか理解できてない!という方は、以下記事を読んでから本記事を読むことをお勧めします。

Day1 Career明日から使える!マーケティング戦略立案のためのフレームワーク
https://day1career.com/business-marketing-strategy/



ぜひ最後までお読みください。

この記事について

  • マーケティングフレームワークの実践方法が身につきます。
  • 今までのマーケティングを見直すきっかけを与えます。
  • たった3分で読めます。

こんな方は必ず読んでください

  • 今行なっているマーケティングが正しく効果を産んでいるのかわからない方。
  • マーケティングフレームワークの概要を理解したい方。
  • 新しくマーケティング部門に配属された方。

この記事の信頼性

  • 実際に筆者はITベンチャー企業で数々の新規事業をこのやり方でスケールさせてきました。また独立後も、このやり方で新規事業をスケールさせ続けています。



それでは解説していきます。

フレームワークとは?

具体的なマーケティングフレームワークを見ていく前に、そもそもフレームワークとはどんなものなのかを確認しておきます。

フレームワークとは、問題点や課題を抽出・分析・解決するための枠組みのことを指します。 

考えるべきポイントを当てはめることで、誰でもビジネス課題解決を図式化して考えられるようになっています。
 

活用するメリット


フレームワークを使うメリットは以下の4つです。

⒈ 問題解決の構造化ができる

マーケティングを行う際は、顧客ニーズの把握や市場トレンドの分析など多岐にわたる情報を整理する必要があります。 

フレームワークを使うことで膨大な情報を整理することができ、解決策を見つけやすくなります。 


⒉ 優先順位を設定できる

マーケティング施策には費用と時間がかかります。

フレームワークを活用し優先順位を設定することができれば、限られたリソースの中で効果的なマーケティングを行うことができます。


⒊ 意思決定が迅速化する

フレームワークを活用することで思考が整理され、現状を把握しやすくなります。

ビジネス環境の変化が加速する現代において、迅速な意思決定の必要性は高まっています。


⒋  目的意識が明確化する

ゴールを明確化することで打つべきアクションが分かり、実行に移すことができます。
また、実行していく過程で、ゴールを見据えた軌道修正も可能です。

フレームワークを用いて「なぜこの戦略や施策を実行するのか?」を明確に理解した上でマーケティングを行えば、最短かつ最速で成果を上げることができます。


使用時に気をつけること


マーケティングを行う上でフレームワークを活用するメリットについてお伝えしましたが、その使い方には注意点があります。

主に以下2つです。

⒈ フレームワークを”使う”ことを目的にしないこと

フレームワークをはじめて使用する人にありがちな現象として、「フレームワークを使用すること」自体が目的となってしまうケースがあります。

フレームワークはあくまでも既存の物事を分析・解決するための「手段」です。
無理にフレームワークに当てはめようとして思考回路が限定されてしまっては本末転倒です。

フレームワークを過信しすぎてしまわないように、上手く活用していきましょう。


⒉  目的に合ったフレームワークを使うこと

フレームワークは、有名なものだけでも40種類以上が存在しています。
その特徴は様々で、目的に合うフレームワークを活用しなければ見当違いの結果が出てしまう可能性があります。

重要な要素を見落としてしまったり、戦略の制度が低下してしまったりすることのないように、各フレームワークの特徴を正しく理解して使用することが大切です。

この2点を心に留めて利用すれば、フレームワークはあなたにとってビジネス課題解決のための非常に便利な引き出しとなります。


それでは、マーケティングフレームワークを紹介していきます。

今回は環境分析戦略立案施策立案顧客理解 / 分析 という4つのマーケティングプロセス毎に、それぞれ代表的なフレームワークを解説していきます!


市場分析や現状把握に活用できるマーケティングフレームワーク

3C分析

3C分析とは、市場/顧客(Customer)・競合(Competitor)・自社(Company)という異なる3つの要素から分析を行うフレームワークです。
それぞれの頭文字をとって3C分析と呼ばれています。





マーケティング戦略を決定する際は、自社の内部要因を分析するだけではなく、「市場/顧客」や「競合」といった外部要因を照らし合わせる必要があります。

シンプルな構造ながら自社の強みと弱み・現状の立ち位置を客観的に分析できるフレームワークです。


PEST分析


PEST分析とは、政治(Politics)経済(Economy)社会(Society)技術(Technology)の4つの要素から分析するフレームワークです。 

前述の3C分析とは異なり、自社を取り巻く外部環境のみを分析します。





外部環境にフォーカスを当てて世の中全体というマクロな視点で考察することで、外部からの自社への影響やリスクを把握できるフレームワークです。


5(ファイブ)フォース分析

5フォース分析とは、文字通り自社を取り巻く5つの脅威を分析するフレームワークです。

アメリカの経営学者であるマイケルポーター(Michael E.Porter)が提唱したことで有名です。




自社の脅威である5要素とは、以下の5つです。

 ①既存競合他社・・・直接的な競争相手となる既存同業者の脅威
 ②売り手の交渉力・・・仕入れ先/サプライヤーの交渉力による自社の収益性
 ③買い手の交渉力・・・顧客/ユーザーの交渉力による自社の収益性
 ④代替品・・・業界外の製品により自社の製品やサービスの需要が奪われる可能性
 ⑤新規参入・・・業界に新規参入してくる事業者の脅威


ファイブフォース分析では、競合他社や業界全体の状況と収益構造を明らかにします。

そして自社の収益を上げるために何が必要かを判断し、効果的なマーケティングの実践に活用できます。

 

 

戦略立案に活用できるマーケティングフレームワーク

続いて、戦略立案に活用できる代表的なフレームワークを2つ紹介します。

SWOT分析

SWOT分析とは、内部環境の強み(Strength)弱み(Weakness)と外部環境の機会(Opportunity)脅威(Threat)という2軸のマトリクスを用いて自社を分析するフレームワークです。





SWOT分析は、自社の現状を把握しリスクを想定しながらこれからの戦略を明確にするために活用できます。
 


STP分析

STP分析とは、セグメンテーション(Segmentation)ターゲティング(Targeting)ポジショニング(Positioning)の3要素から分析を行うフレームワークです。




SWOT分析とは違い、自社の顧客ニーズを把握することに特化したフレームワークと言えます。

STP分析を活用することで、細分化した市場それぞれに存在する顧客がどの様なニーズを持っているのかというイメージを掴むことができます。



施策立案に活用できるマーケティングフレームワーク

それでは次に、施策立案に活用できるフレームワークを2つ紹介していきます。

4P分析


4P分析とは、製品(Product)価格(Price)流通チャネル(Place)販売促進(Promotion)の4つの要素から分析するフレームワークです。





歴史は古く、1960年代にアメリカのマーケティング学者 マッカーシーによって提唱されました。

商品やサービスを市場へ導入する際に、企業視点でのマーケティング施策の計画や競争力強化を目的に活用するフレームワークです。


例えば、4P分析のフレームワークをApple社のiPhoneを例に活用してみます。

製品 (Product)

▪️ 先進的なテクノロジー、優れたデザイン、使いやすさが特徴
▪️ 高品質なハードウェアと独自のソフトウェア(iOS)の組み合わせ

→ 優れたユーザーエクスペリエンスを提供
価格 (Price)

▪️ プレミアムな価格帯

→ 製品の独自性や付加価値の強調
流通チャネル (Place)

▪️ 世界中のApple Storeとオンラインストア、提携している小売店や通信キャリア

→ 顧客は様々なチャネルからiPhoneを購入できる
販売促進 (Promotion)

▪️ テレビCMやオンライン広告、新製品発表イベント
▪️ エンドユーザーに直接的な情報を提供するためのリテールストアを展開

→ オンラインで魅力を広く宣伝し、オフラインで製品を直接試せる体験を提供


4P分析を活用することで、iPhoneが日本のスマートフォン市場で半数近くのシェアを誇っている理由がわかります。


4C分析

4C分析とは、顧客価値(Customer Value)顧客の経費/負担(Cost)利便性(Convinience)コミュニケーション(Commnunication)の4つの顧客視点から分析するフレームワークです。




前述の4P分析を顧客視点に置き換えたもので、1990年代にアメリカの経済学者 ロバート・ラウタボーン(Robert F. Lauterborn)が提唱しました。

4C分析は、市場の拡大と競争の激化によって提供される商品やサービスの数が増加している現代において、マーケティングに必要な軸は「顧客視点」であることを示しています。

では、4C分析でもApple社のiPhoneを分析してみましょう。

顧客価値 (Customer Value)

▪️ AppleのiPhoneは優れた品質、革新的なデザイン、高性能な機能を提供し、顧客に魅力的な価値を提供しています。
▪️ 直感的に操作できるという使いやすさを提供することで、顧客のニーズに応えています。
▪️ ソフトウェアのエコシステム(App StoreやiOS)やサービス(iCloud、Apple Musicなど)も顧客価値の一部です。

顧客の経費/負担 (Cost)

▪️ iPhoneは高価格帯の製品であり、購入には一定の経済的負担があります。ただし、品質や機能の面での価値が顧客に提供されることが期待されます。

利便性 (Convinience)

▪️ iPhoneは使いやすさと利便性に重点を置いており、顧客に簡単でスムーズな体験を提供しています。
▪️ アプリケーションの利用や設定の容易さ、クラウドサービスの利便性、Apple Payなどの決済システムの利便性などがあります。

コミュニケーション (Commnunication)

▪️ Appleは広告キャンペーンやマーケティング活動を通じてiPhoneの魅力を顧客に伝えています。
▪️ Apple Storeや公式ウェブサイト、ソーシャルメディアなどを通じて、顧客とのコミュニケーションやサポートを行っています。

このように、4C分析では顧客の価値やニーズに焦点を当て、顧客の視点から商品やサービスを分析します。

一方、4P分析では、製品やサービス自体の要素を企業側からの視点で評価します。

4P分析と4C分析の要素は、それぞれ以下のように対応していると考えられます。

製品(Product) → 顧客価値(Customer Value)
製品の特徴や品質、機能、ブランドイメージなどが顧客に提供する価値と対応します。

価格(Price) → 顧客のコスト(Cost)
製品の価格設定は、顧客が支払う金銭的負担やコストに関連しています。

プロモーション(Promotion) → コミュニケーション(Communication)
広告、販促活動、PRなどのプロモーション活動は、顧客との効果的なコミュニケーションを促進します。

流通チャネル(Place) → 利便性(Convenience)
製品の入手方法や販売チャネル、アフターサービスなどが顧客の利便性と関連しています。


「売りたい側」の視点での分析(4P分析)と、「買いたい側」の視点から行う分析(4C分析)の両方を組み合わせることで、より包括的な視点で商品やサービスを評価することが可能です。


顧客理解・分析に活用できるマーケティングフレームワーク

最後に、顧客理解・分析に活用できるフレームワークについて解説していきます。

AIDMA

AIDMA(アイドマ)は、顧客が商品やサービスを認知してから購入するまでのプロセスを表したフレームワークです。




私たちが新しい商品を購入するとき、まずその存在を認知(Attention)して注意を払い、興味・関心(Interest)を持ちます。

さらに欲しいという欲求(Desire)が生まれ、記憶(Memory)の中で吟味することで購入という行動(Action)につながります。


商品を売る側は、こういった消費者行動プロセスを想定することで、各プロセスに合わせたマーケティング戦略を作成したり、仮説・検証を繰り返すことができます。


AISAS

前述のAIDMAが消費者行動を分析する定番のフレームワークとされていましたが、インターネットの普及による購買行動の変化に伴い、新たなフレームワークも提唱されています。

その一つが、AISAS(アイサス)です。

AISASは、インターネットを介して顧客が商品を認知してから購入に至るまでのプロセスを表すフレームワークです。




Attention(認知)、Interest(関心)まではAIDMAと同じですが、Search(検索)から後が異なります。

Search(検索)では、インターネットによって商品を検索したり、商品に関する機能・評判・価格などを調べます。

その後のAction(購入)では、ネット上や実際の店舗などで購入します。

最後のShare(共有)は、購入して使用した後の感想や評価を、ネット等で共有することを指します。

共有されたクチコミは、他の顧客が検索(Search)した際に購買決定に利用されるため、極めて重要な情報となります。


AIDMAでは、Memory(記憶)することで購入するかをじっくりと検討するプロセスを行っていた顧客が、AISASではネットで検索し比較することで購入を即決するようになっていることが分かります。

また、従来では身近な人にしか情報の共有ができませんでしたが、現代では簡単に世界中の人に情報を共有できるなり、「クチコミ」として消費行動の大きなカギを握るようになりました。

良いクチコミを得るために、顧客の期待には今まで以上に誠意を持って応える姿勢が企業には求められている、と言えるでしょう。

 

最後に

以上、「ビジネス課題解決のためのマーケティングフレームワーク」について目的別にご紹介しました。

本記事で解説したフレームワークを以下に一覧としてまとめています。

分類 フレームワーク 目的
環境分析 3C分析 自社の強み・弱みを分析する
環境分析 PEST分析 自社を取り巻くマクロ環境を分析する
環境分析 ファイブフォース分析 業界内における自社の競争戦略を分析する
戦略立案 SWOT分析 自社の事業の現状把握とこれからの方向性を分析する
戦略立案 STP分析 市場のセグメントを絞り、自社の顧客ニーズを分析する
施策立案 4C分析 「売る側」の視点からマーケティング戦略を分析する
施策立案 4P分析 「買う側」の視点からマーケティング戦略を分析する
顧客理解 AIDMA 顧客の商品購入プロセスを分析する
顧客理解 AISAS インターネットを介した顧客の商品購入プロセスを分析する

本記事でご紹介したフレームワークは、どれもビジネスにおいて知っておくべき代表的なフレームワークです。

ぜひ理解して、課題解決のために活用してみてください。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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