こんにちは。Day1 キャリア です。
顧客理解や分析をする際に用いられるマーケティング手法である「AIDAM」。
顧客が商品やサービスを認知してから購入するまでのプロセスを表したフレームワークになります。
商品やサービスを購入するまでの過程において、顧客がどのような心理状況であるのかを理解・分析をして、どのようなアプローチをすべきか、どのような施策を行うべきかを考える際に役立ちます。
顧客に対して効果的なマーケティング活動ができるように、AIDMAフレームワークを適切に活用できるようになりましょう!
本記事では、AIDMAの法則について分かりやすく解説していきます。
「AIDMAの法則は古い」と言われている点についてや、その他のフレームワークなども紹介しています。
ぜひ、最後までお読みください。
この記事について
- 現代におけるAIDMAの重要性について学べます。
- AIDMA以外の類似フレームワークが網羅できます。
- たった3分で読めます。
こんな方は必ず読んでください
- マーケティングフレームワークの概要を理解したい方。
- AIDMA以外の購買行動フレームワークについて知りたい方。
- マーケティングコンサルタントを目指す方。
この記事の信頼性
- 豊富な文献やレポートを調査した上でわかりやすく記事をまとめています。
- 現役マーケティングコンサルタントにより執筆されています。
- 広告が目的ではないので、偏りのない知識が学べます。
それでは解説していきます。
購買行動モデルとは?
AIDMAについて解説して行く前に、まずは「購買行動モデルとはなにか?」を理解していきましょう。
購買行動モデルとは、消費者が商品やサービスを認知~購入するまでのプロセスをモデル化したものです。
実際に自分がなにか商品を購入したときのことを思い返してみてください。
・Instagramで広告を見て、このサングラスが欲しくなった
↓
・その商品や類似商品について、リサーチした
↓
・自分に合っていると思い、購入した
分かりやすいようにシンプルに説明していますが、これらのようなプロセスのことを指します。
このモデルを理解することで、消費者の心理状況が理解でき、購入してもらうためのマーケティング活動を円滑に行えるようになります。
では、実際にどのような購買行動モデルがあるのか。
代表的な購買行動モデルとして、AIDMAが挙げられます。みなさんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
しかし、時代の変遷やインターネットの普及によって、「AIDMAの法則は古いのではないか?」とも言われています。
この点については、後ほど解説していきます。
今回詳しく解説するAIDMA以外にも、AISASやSIPSなど様々な購買行動モデルがありますので、併せて理解していきましょう。
AIDMAとは?
AIDMA(アイドマ)とは、前述した購買行動モデルの代表的な1つになります。
販売・広告に関する実務書の著者であるサミュエル・ローランド・ホール氏が、1920年代に著書「Retail Advertising and Selling」において発表しました。
以下の5つのプロセスから構成されており、それぞれの頭文字をとり「AIDMA(アイドマ)」と呼ばれています。
- 認知(Attention)
- 興味(Interest)
- 欲求(Desire)
- 記憶(Memory)
- 購入(Action)
それでは、それぞれのプロセスについて詳しくみていきましょう。
認知(Attention)
認知(Attention)は、消費者が商品やサービスを認知するプロセスのことを指します。
どんなに良い商品・サービスでも、誰にも認知されていなければ存在しないのと同じですよね。
そのような状況であれば、もちろん購買に繋がることは絶対にあり得ません。
そのため、まずは消費者に商品・サービスを認知してもらう必要があります。
認知してもらうために行うマーケティング活動には、SNS投稿(広告含む)・テレビCM・動画広告などがあり、それぞれ色やデザイン・写真・タイトル・キャッチコピーなどの細かな部分にも工夫を凝らすと尚良いでしょう。
また、消費者の興味を引くような情報や、消費者の問題を解決することができるという情報も重要になってきます。
興味(Interest)
興味(Interest)は、消費者が商品やサービスに興味・関心を持つプロセスになります。
この興味から欲求・記憶までの3つのプロセスにおいて、顧客の心理状況としては「感情段階」と呼ばれています。
商品・サービスを認知してもらえたら、次はそれに興味・関心を持ってもらうことが必要です。
そのために、
- 消費者の問題やニーズ
- 興味を持つ可能性のあるトピック
- ユニークな特徴やベネフィット
などを、口コミ・メールマガジン・ブログなどで情報発信をするという方法などがあります。
自社の商品・サービスやターゲットに合ったアプローチ方法があると思いますので、より適した方法を選択するようにしましょう。
欲求(Desire)
欲求(Desire)は、消費者が商品やサービスを欲しいと思っているプロセスを指します。
認知・興味のステップを踏んできて、消費者に商品やサービスを欲しいと思ってもらうことができれば、ゴールである購入(Action)に大きく近づけることができます。
皆さん経験があると思いますが、この欲求(Desire)という感情は、商品やサービスを購入するにあたって非常に重要な役割を果たします。
商品やサービスを利用することで「どのようなメリットがあるのか?」「利用することでどんな変化があるのか?」など、具体的にメリットや必要性を伝えていきましょう。
試供品の提供や無料トライアルの実施などの方法があり、より消費者に商品やサービスを購入したいと思ってもらえるような工夫が必要です。
記憶(Memory)
記憶(Memory)は、消費者が商品やサービスを思い出すプロセスになります。
前のステップである欲求段階で商品やサービスを欲しいと思ってもらえても、いざ実際に購入しようとしたタイミングで、商品・サービスを覚えていなければ購入することはないですよね。
ある商品やサービスを欲しいと思っても、すぐに購入しない方ももちろんいます。むしろそういった方の方が多いです。
「本当に必要かな?」「他の商品の方がいいかも」などと考えて時間が経過すればするほど、その商品・サービス自体のことを忘れてしまうことはよくあります。
そのため、
- 繰り返し継続的に情報を提供する
- 感情に訴えるようなマーケティングを行い、強く印象付ける
- ユニークさや他社との差別化ポイントを提示する
- 視覚的な刺激を与える
など、消費者の記憶により残るように継続的にフォローアップしましょう。
購入(Action)
いよいよ最後は、購入(Action)のプロセスです。
これまで認知・興味・欲求・記憶のプロセスを経て、やっと購入する段階に至ります。
ここでしっかりと、購入機会の提供をするようにしましょう。
せっかくこの段階まできたのに、購入するためのハードルが高すぎると離脱する可能性もありますので、より簡単にスムーズに購入できるようにする必要があります。
購入方法をシンプルに分かりやすくしたり、消費者に面倒なことをさせてしまわないよう注意しましょう。
AIDMAは古いと言われているが実際はどうなのか?
最近では、「AIDMAはもう古いのではないか?」という声を聞くことがあります。
サミュエル・ローランド・ホール氏によってAIDMAの法則が提唱されてから、約100年近く経過しているという意味では、確かに古いと言われても仕方がないかなとは思います。
先に結論から言うと、AIDMAの法則が古くなったとは言い切れません。
インターネットやSNSが普及したことによって、購買行動が変化してきているのも事実です。
それによって、新しいマーケティング手法やAI技術、ビッグデータの活用などマーケティング活動に様々な変化が起きています。
しかし、このような時代の変化がありながらも、AIDMAのフレームワークを活用し、成功を収めている企業は数多くあるのです。
AIDMAは依然として、消費者の心理的ニーズに対して効果的なマーケティングを行えるフレームワークとして有用であると言えます。
AIDMAの法則は、消費者の購買行動の本質を捉えているため、新しいマーケティング手法やテクノロジーと組み合わせることで、より効果的なマーケティングが行うことができるでしょう。
AIDMAとAISASとの違いは?
では次に、現代版に進化した購買行動モデルである「AISAS」について解説していきます。
AISAS(アイサス)とは、消費者が商品・サービスを認知してから購入するまでのプロセスを表したフレームワークです。
AIDMAから派生しており、電通が提唱した現代風にアレンジしたものになります。
以下の5つのプロセスから構成されており、それぞれの頭文字をとり「AISAS(アイサス)」と呼ばれています。
- 認知(Attention)
- 興味(Interest)
- 検索(Search)
- 購入(Action)
- 共有(Share)
前述したAIDMAに比べて、AISASはより消費者の購買プロセスにフォーカスしたものになっています。
検索(Search)と共有(Share)の2つのプロセスは、インターネットやSNSが普及した現代ならではと言えます。
購入後に商品やサービスの口コミ・体験談などの情報発信をして、周りの人たちに共有(シェア)するのが当たり前になってきていることは、みなさんも日頃から実感していると思います。
そのため、AISASでは「購入して共有したら終わり」となっており、AIDMAの「購入したら終わり」から派生したより現代的な購買行動モデルとなっています。
ただし、注意しなければならないこともあります。
AISASが現代的なフレームワークだからと言って、AIDMAはもう古く使えないということではありません。
どちらが正しいということではなく、それぞれを自社の商品・サービスに落とし込み、より効果的なマーケティングを行えるようにしましょう。
AIDMA以外のフレームワーク
それでは最後に、マーケティングに活用できるAIDMA以外のフレームワークを見ていきましょう。
SIPS(シップス)
SIPSは、SNSの普及に大きな影響を受けたフレームワークです。
- Sympathize(共感)
- Identify(確認)
- Participate(参加)
- Share&Spread(共有&拡散)
SNSから得た情報に共感して、共有・拡散をしていくという流れになっており、購買行動モデルではなく、SNS上の消費行動モデルになります。
ゴールが「購入」ではないという点を覚えておきましょう。
AIDA(アイダ)
AIDAは、AIDMAのMemory(記憶)をとったフレームワークです。
- 認知(Attention)
- 関心(Interest)
- 欲求(Desire)
- 購入(Action)
AIDMAを活用するケースが多いですが、このAIDAは最も古い購買行動モデルと言われています。
AIDCAS(アイドカス)
AIDCAは、消費者に満足してもらう所までを考えるフレームワークです。
- 認知(Attention)
- 関心(Interest)
- 欲求(Desire)
- 確信(Conviction)
- 購入(Action)
- 満足(Satisfaction)
購入してもらった後に、消費者に満足してもらうことで、リピート率を高められたりファンの獲得に繋げることができます。
AISCEAS(アイシーズ)
AISCEASは、AISASにComparison(比較)とExamination(検討)の2つが加わったフレームワークです。
- 認知(Attention)
- 興味(Interest)
- 検索(Search)
- 比較(Comparison)
- 検討(Examination)
- 購入(Action)
- 共有(Share)
口コミや比較サイトなどが増えたことにより、購入前に比較・検討をすることができるようになり、消費者の行動に影響を与えるようになりました。
最後に
以上、AIDMAの基礎知識や疑問点(古いと言われている点)、その他のフレームワークについて解説してきました。
AIDMAがどういったフレームワークなのかご理解いただけたのではないでしょうか。
併せて、「本当にAIDMAは古いのか?」についても解説しましたが、現代においても有用であることは証明されているのが事実です。
AIDMA以外のフレームワークも紹介していますので、自社の商品やサービスに応じて活用し、より効果的なマーケティング施策を実行できるようにしましょう。
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それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!
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